マッドクール（2019年生、母Mad About You）

マッドクール（2019年3月29日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「マドリードで毎年夏に開催される音楽フェスティバル」。毛色は芦毛。種牡馬のDark Angel（当時14歳）と交配したMad About Youが15歳のときに産んだ仔が本馬である。2024年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2023年のスプリンターズステークス(G1)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額4,000万円（100万×40口）で一口馬主が募集された。

池添学厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2022年）

1月23日、デビュー戦は池添謙一騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中京芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は520kg。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

3月13日、中6週で迎えた2戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

5月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、3歳未勝利（中京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、忙しいペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のドロップオブライトに5馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

7月23日、中7週で迎えた4戦目は、3歳以上1勝クラスの大牟田特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で坂井瑠星騎手（2戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るヨシノイースターを交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて勝利を手に入れた。

9月25日、中8週で迎えた5戦目は、3歳以上2勝クラスの知多特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で坂井瑠星騎手（3戦2勝）。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では少しずつ前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のワンダーカタリナを半馬身振り切って圧倒的人気に応えた。

12月11日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの知立ステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、異次元の末脚を爆発させて、最後は2着のエイシンスポッターに1馬身半の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

4歳（2023年）

1月29日、中6週で迎えた7戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では伸びが甘くなり、3着に終わった。

4月16日、約2か月半の間隔を開けて迎えた8戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの春雷ステークス（中山芝1200m 外回り晴/重）に出走。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では不屈の闘志で渋太く末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のキミワクイーンをクビ差振り切って断然人気に応えた。

7月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた9戦目は、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（4戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はバテてしまい9着に敗れた。

10月1日、約3か月の休み明けで迎えた10戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（5戦3勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したママコチャにハナ差届かず2着となった。

5歳（2024年）

3月24日、約6か月の休養明けで迎えた11戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で坂井瑠星騎手（6戦3勝）。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のナムラクレアをアタマ差振り切って上半期スプリント王の称号を手に入れた。