エイシンキンチェム（2009年生、母アルカイックレディ）

エイシンキンチェム（2009年2月16日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋５４戦無敗の記録を持つ名牝馬キンチェムより」。毛色は鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時17歳）と交配したアルカイックレディが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）梅田牧場。戦績は、中央平地16戦2勝2着1回、地方2戦0勝。2011年のダリア賞(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、梅田牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、JRA日本中央競馬会によって745.5万円で落札された。2歳のとき、JRA日本中央競馬会から「JRAブリーズアップセールサラブレッド2歳」に上場され、平井豊光によって2,100万円で落札された。9歳のとき、栄進堂から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、コスモヴューファームによって540万円で落札された。

高野友和厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2011年）

7月9日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は460kg。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のキクエチャンに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

8月6日、中3週で迎えた2戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのダリア賞（新潟芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のレオアクティブをクビ差振り切って単勝一倍台の評価に応えた。

11月5日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り小雨/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位には届かず7着に敗れた。

12月11日、中4週で迎えた4戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚が止まってしまい18着に終わった。

3歳（2012年）

1月15日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンの紅梅ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

3月11日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り14着に終わった。

4月8日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦1勝）。18頭立ての16番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず17着に終わった。

5月3日、中3週で迎えた8戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳Jpn2の兵庫チャンピオンシップ（園田ダート1870m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。端をきり、で一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

6月13日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳Jpn2の関東オークス（川崎ダート2100m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。

11月18日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から29kg増やして迎えた10戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の醍醐ステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。15頭立ての10番人気で大外15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く14着に終わった。

12月2日、中1週で迎えた11戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の浜松ステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。17頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず8着に終わった。

4歳（2013年）

6月9日、約6か月半の休み明けで迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の小豆島特別（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は和田竜二騎手（2戦0勝）。15頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず6着に終わった。

7月14日、中4週で迎えた13戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の知多特別（中京芝1200m 曇/良）に出走。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず6着に敗れた。

8月10日、中3週で迎えた14戦目は、3歳以上1000万下のフィリピントロフィー（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では持ち前のタフさで最後まで敢闘したが、伸びてきたビキニブロンド決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

8月25日、中1週で迎えた15戦目は、国分恭介騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の天草特別（小倉芝1200m 曇/不良）に出走。18頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではキレのいい末脚を発揮し、3着に入った。

5歳（2014年）

1月5日、約4か月半の休養明けで迎えた16戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後は力尽きて14着に敗れた。

2月1日、中3週で迎えた17戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の乙訓特別（京都芝1200m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり7着に敗れた。

2月16日、中1週で迎えた18戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の帆柱山特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始10番手を追走。直線では末脚が振るわず15着に敗れた。