パワークリント（1991年生、母フアニーエバー）

パワークリント（1991年5月9日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のヤワ（当時11歳）と交配したフアニーエバーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）松浦牧場。戦績は、中央平地25戦4勝2着1回、中央障害4戦3勝。1996年の阪神障害ステークス（秋）(ハンデ重賞)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

上原博之厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1994年）

3月6日、デビュー戦は蛯沢誠治騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は436kg。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい7着に終わった。

3月19日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（中山芝2000m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい12着に終わった。

3月26日、連闘で迎えた3戦目は、4歳未勝利（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で蛯沢誠治騎手（2戦0勝）。12頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線ではいいところがなく11着に終わった。

4月10日、中1週で迎えた4戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では見所を作れず11着に終わった。

8月20日、約4か月半の休養明けで迎えた5戦目は、森安輝正騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して2番手で通過。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

9月3日、中1週で迎えた6戦目は、4歳未勝利（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で森安輝正騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮したが、5着に終わった。

10月8日、中4週で迎えた7戦目は、4歳未勝利（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で森安輝正騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で急追したが、抜け出したミルフォードケントを捕まえ切れず、クビ差の2着に惜敗した。

10月23日、中1週で迎えた8戦目は、4歳未勝利（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で森安輝正騎手（3戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月29日、連闘で迎えた9戦目は、4歳未勝利（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は蛯沢誠治騎手（3戦0勝）。13頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のテイエムミサイルに3馬身の差をつけて待望の初白星を挙げた。

11月20日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上500万下の福島放送賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（4戦1勝）。13頭立ての4番人気で14番ゲートからスタート。ハナに立ち、平均的なペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るミョウエイマリノスを上がり1位タイの末脚で3/4馬身差し切って2勝目をマークした。

4歳（1995年）

3月4日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、J.ブラボ騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下の’95グローバルカップ（中山ダート1800m 雨/不良）に出走。12頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では脚が残っておらず12着に終わった。

3月26日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた12戦目は、5歳以上900万下の房総特別（中山芝2500m 曇/不良）に出走。鞍上は蛯沢誠治騎手（5戦2勝）。6頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい3着に終わった。

4月15日、中2週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の鹿島特別（中山芝2500m 晴/重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（6戦2勝）。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のダイゴウマイオールに2馬身半の差をつけて3勝目を手に入れた。

5月14日、中3週で迎えた14戦目は、緑風ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯沢誠治騎手（7戦3勝）。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

6月10日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデ戦のジューンステークス（東京芝2400m 曇/重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で蛯沢誠治騎手（8戦3勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩着実に差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のウイニングウエイを半馬身振り切って4勝目を手に入れた。

10月8日、約4か月の休み明けで迎えた16戦目は、オクトーバーステークス（東京芝2300m 雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で蛯沢誠治騎手（9戦4勝）。7頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が鈍り6着に終わった。

10月22日、中1週で迎えた17戦目は、ハンデ戦でオープンの東京スポーツ杯（東京芝2400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は6戦連続で蛯沢誠治騎手（10戦4勝）。9頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい8着に終わった。

11月18日、中3週で迎えた18戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚が止まってしまい13着に終わった。

12月17日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデ戦の冬至ステークス（中山芝2500m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は蛯沢誠治騎手（11戦4勝）。14頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

5歳（1996年）

1月5日、中2週で迎えた20戦目は、迎春ステークス（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（12戦4勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく5着に敗れた。

3月16日、中9週で迎えた21戦目は、東風ステークス（中山芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で蛯沢誠治騎手（13戦4勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く14着に終わった。

3月30日、中1週で迎えた22戦目は、ブラッドストーンステークス（中山芝3200m 外→内曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で蛯沢誠治騎手（14戦4勝）。8頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが劣勢になり5着に敗れた。

4月14日、中1週で迎えた23戦目は、総武ステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯沢誠治騎手（15戦4勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が鈍り14着に終わった。

4月28日、中1週で迎えた24戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2300m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯沢誠治騎手（16戦4勝）。12頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は垂れてしまい11着に終わった。

5月25日、中3週で迎えた25戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメイステークス（東京芝2400m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。13頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では脚が上がってしまい12着に終わった。

6月16日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた26戦目は、大江原隆騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（中山障害芝→ダート2700m 晴）に出走。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。最後は、2着のホゲットラモーヌに8馬身の差をつけて5勝目を挙げた。

7月14日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた27戦目は、障害4歳以上400万下（新潟障害芝2800m 外→内曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で大江原隆騎手（1戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のナスノアザヤカに約17馬身の大差をつけて断トツの支持に応えた。

7月27日、中1週で迎えた28戦目は、障害4歳以上オープン（新潟障害芝2800m 外→内晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で大江原隆騎手（2戦2勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、2着のエリモノツバメに4馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

9月14日、中6週で迎えた29戦目は、ハンデ重賞の阪神障害ステークス（秋）（阪神障害芝3150m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で大江原隆騎手（3戦3勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。3着に終わった。