マルブツエンプレス（1984年生、母マルブツシヤイン）

マルブツエンプレス（1984年4月14日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のノーザンディクテイター（当時10歳）と交配したマルブツシヤインが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は松田憲一。戦績は、中央平地40戦5勝2着2回。1988年の北九州短距離ステークス(オープンハンデ)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

瀬戸口勉厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1987年）

4月4日、デビュー戦は加用正騎手を鞍上に据えて、4歳未出走（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は434kg。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。敢然と端をきり、かなり厳しいペースで一団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るフォルトーナを上がり2位の末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

5月2日、中3週で迎えた2戦目は、牝馬限定4歳400万下の矢車賞（京都芝1400m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で加用正騎手（1戦1勝）。13頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず7着に敗れた。

5月24日、中2週で迎えた3戦目は、4歳400万下のこでまり賞（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で加用正騎手（2戦1勝）。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のサチモウンリュウに3馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

6月28日、中4週で迎えた4戦目は、4歳900万下のゆうすげ賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で加用正騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は勢いを失って7着に敗れた。

7月12日、中1週で迎えた5戦目は、飯田明弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳900万下のひめゆり賞（中京芝2000m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。15頭立ての11番人気で大外15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い脚を使えず14着に終わった。

9月20日、中9週で迎えた6戦目は、4歳以上900万下の西脇特別（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は加用正騎手（4戦2勝）。11頭立ての6番人気で大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。最後は力尽きて10着に敗れた。

10月3日、中1週で迎えた7戦目は、4歳以上900万下の瀬戸内海特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（5戦2勝）。12頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。先手を取る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着を確保した。

10月24日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の鞍馬特別（京都芝1400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で加用正騎手（6戦2勝）。13頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、忙しいペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず5着に敗れた。

11月15日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の花園特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で加用正騎手（7戦2勝）。18頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。端を奪う形となり、やや速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい12着に敗れた。

12月5日、中2週で迎えた10戦目は、C.アスムッセン騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’87ゴールデンスパートロフィー（阪神芝1200m 曇/良）に出走。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったホーマンマリモにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

12月27日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は加用正騎手（8戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。端を取り切り、タフなペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや鈍り、3着に終わった。

4歳（1988年）

1月6日、中0週で迎えた12戦目は、5歳以上900万下の若水特別（京都ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（9戦2勝）。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭い脚を使えず5着に終わった。

2月14日、中5週で迎えた13戦目は、増井裕騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の帆柱山特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は減速してしまい12着に敗れた。

3月12日、中3週で迎えた14戦目は、塩村克己騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の鈴鹿特別（中京芝1200m 曇/不良）に出走。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚を伸ばせず9着に敗れた。

4月3日、中2週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下のひよどり越特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は加用正騎手（10戦2勝）。18頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見せ場なく9着に敗れた。

4月23日、中2週で迎えた16戦目は、5歳以上900万下の鴨川特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（11戦2勝）。18頭立ての17番人気で大外18番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では決め手が足りず7着に終わった。

5月15日、中2週で迎えた17戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下（京都芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で加用正騎手（12戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のマノンジャクリンに1馬身3/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

6月4日、中2週で迎えた18戦目は、5歳以上1400万下の水無月ステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で加用正騎手（13戦3勝）。11頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘したが、4着に終わった。

6月19日、中1週で迎えた19戦目は、パールステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で加用正騎手（14戦3勝）。9頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では全く伸びず9着に終わった。

7月17日、中3週で迎えた20戦目は、4歳以上900万下の博多特別（小倉芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で加用正騎手（15戦3勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。競走中止となった。

7月30日、中1週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた21戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の雲仙特別（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい6着に敗れた。

8月14日、中1週で迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンの北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 曇/稍重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。8頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、3着を確保した。

10月1日、中6週で迎えた23戦目は、4歳以上900万下の瀬戸内海特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は加用正騎手（16戦3勝）。11頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では余力が残っておらず10着に終わった。

10月16日、中1週で迎えた24戦目は、4歳以上900万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（2戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

11月13日、中3週で迎えた25戦目は、北川和典騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（京都ダート1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。15頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びが劣勢になり6着に終わった。

12月11日、中3週で迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の伊吹山特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（3戦0勝）。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて13着に終わった。

12月25日、中1週で迎えた27戦目は、4歳以上900万下（阪神芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は北川和典騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はバテてしまい7着に敗れた。

5歳（1989年）

2月26日、中8週で迎えた28戦目は、5歳以上900万下（阪神ダート1200m 晴/重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で北川和典騎手（2戦0勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鬼脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のユキノシラギクを半馬身振り切って4勝目を手中に収めた。

3月18日、中2週で迎えた29戦目は、5歳以上900万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で北川和典騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたニシノスバル決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

4月16日、中3週で迎えた30戦目は、5歳以上900万下（阪神ダート1200m 晴/重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で北川和典騎手（4戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るタイレグルスを目の覚めるような末脚で3/4馬身差し切って優勝

5月13日、中3週で迎えた31戦目は、5歳以上1400万下の朱雀ステークス（京都芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は加用正騎手（17戦3勝）。18頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では鋭い脚を使えず9着に敗れた。

5月27日、中1週で迎えた32戦目は、5歳以上1400万下の垂水ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で加用正騎手（18戦3勝）。13頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着を確保した。

6月18日、中2週で迎えた33戦目は、パールステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で加用正騎手（19戦3勝）。10頭立ての9番人気で大外10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は失速してしまい9着に終わった。

7月30日、中5週で迎えた34戦目は、4歳以上1400万下のやまなみステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で加用正騎手（20戦3勝）。12頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり5着に終わった。

9月10日、中5週で迎えた35戦目は、G3のセントウルステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で加用正騎手（21戦3勝）。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚勢が鈍り13着に終わった。

10月7日、中3週で迎えた36戦目は、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 曇/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は北川和典騎手（5戦2勝）。16頭立ての15番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では決め手が足りず8着に終わった。

10月22日、中1週で迎えた37戦目は、4歳以上1400万下の貴船ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は加用正騎手（22戦3勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は失速してしまい13着に終わった。

11月25日、中4週で迎えた38戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下の花園ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は北川和典騎手（6戦2勝）。16頭立ての16番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はタレてしまい13着に終わった。

12月16日、中2週で迎えた39戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で北川和典騎手（7戦2勝）。12頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず10着に終わった。

6歳（1990年）

1月27日、中5週で迎えた40戦目は、播州ステークス（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は加用正騎手（23戦3勝）。16頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではいいところがなく12着に敗れた。