アルーリングボイス（2003年生、母アルーリングアクト）

アルーリングボイス（2003年1月23日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「うっとりするような声」。毛色は鹿毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時11歳）と交配したアルーリングアクトが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地21戦4勝2着2回。2005年の小倉2歳ステークス(G3)に勝利した他、2007年の北九州記念(ハンデG3)で2着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

野村彰彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

7月3日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1200m 小雨/稍重）に出走。馬体重は438kg。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、抜け出したリッカキセキにクビ差届かず2着に惜敗した。

7月23日、中2週で迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（小倉芝1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。逃げを打ち、少々速いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて悠々と抜け出し、最後は2着のコスモプラチナに3馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

9月4日、中5週で迎えた3戦目は、2歳G3の小倉2歳ステークス（小倉芝1200m 小雨/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、緩みのないペースでレースを牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のセントルイスガールをハナ差振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

10月1日、中3週で迎えた4戦目は、2歳オープンのききょうステークス（阪神芝1400m 晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のマチカネニオウミヤに1馬身半の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

11月6日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のラッシュライフをクビ差振り切って4連勝で重賞2勝目をマークした。

12月4日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり14着に敗れた。

3歳（2006年）

3月12日、約3か月半の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4月9日、中3週で迎えた8戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位には届かず7着に敗れた。

4歳（2007年）

4月21日、約12か月半の休み明けで迎えた9戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では鋭い脚を使えず13着に終わった。

5月13日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンの栗東ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で太宰啓介騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では末脚にキレが無く13着に終わった。

6月10日、中3週で迎えた11戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のCBC賞（中京芝1200m 晴/重）に52kgの軽斤量で出走。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮し、5着に入り込んだ。

8月12日、中8週で迎えた12戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、伸びてきたキョウワロアリング決め手に屈してクビ差の2着となった。

9月9日、中3週で迎えた13戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では天資の闘志でゴールまで力戦し、4着に入った。

9月30日、中2週で迎えた14戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。18頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く11着に終わった。

10月21日、中2週で迎えた15戦目は、福島民友カップ（福島芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で村田一誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走したが、3着に終わった。

11月23日、中4週で迎えた16戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（2戦0勝）。18頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず12着に敗れた。

12月23日、中3週で迎えた17戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、尾張ステークス（中京芝1200m 晴/重）に出走。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では脚が残っておらず12着に敗れた。

5歳（2008年）

4月12日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた18戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は一杯になって15着に終わった。

5月4日、中2週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた19戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は太宰啓介騎手（2戦0勝）。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では非凡な末脚を繰り出し、5着に入り込んだ。

5月24日、中2週で迎えた20戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1200m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で太宰啓介騎手（3戦0勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず9着に敗れた。

7月20日、中7週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた21戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で6番ゲートからスタート。11着に終わった。