タイキヘラクレス（1996年生、母サウンドビューティ）

タイキヘラクレス（1996年4月27日）は、日本の競走馬。毛色は栗毛。種牡馬のイブンベイ（当時12歳）と交配したサウンドビューティが9歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道広尾郡大樹町、生産者は（有）大樹ファーム。戦績は、中央平地11戦3勝2着1回、中央障害2戦1勝、地方5戦2勝。1999年のダービーグランプリ(G1)に勝利した他、2000年のマイルチャンピオンシップ南部杯(G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

大樹レーシングクラブにて総額2,400万円（6万×400口）で一口馬主が募集された。

蛯名信広厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1998年）

12月6日、デビュー戦は鹿戸雄一騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/重）に出走。馬体重は508kg。16頭立ての5番人気で大外16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に敗れた。

12月12日、連闘で迎えた2戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のタイパラダイスに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（1999年）

1月6日、中3週で迎えた3戦目は、4歳500万下の黒竹賞（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のサンタイアフェアーをアタマ差振り切ってファンの支持に応えた。

2月6日、中3週で迎えた4戦目は、3歳オープンのヒヤシンスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のサウスヴィグラスを半馬身振り切って3勝目を手にした。

3月7日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 雨/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦3勝）。15頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず8着に敗れた。

4月18日、中5週で迎えた6戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。17頭立ての16番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位には届かず11着に終わった。

5月2日、中1週で迎えた7戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの端午ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では目を引く伸びを見せたが、勝ったブルーコマンダーにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

6月16日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G3の名古屋優駿（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。最後は、2着のマイシーズンに半馬身の差をつけて重賞ウィナーの仲間入りを果たした。

7月8日、中2週で迎えた9戦目は、3歳G1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘したが、4着に終わった。

11月3日、約4か月の休養明けで迎えた10戦目は、3歳G1のダービーグランプリ（盛岡ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るキングデールを途轍もない末脚で3/4馬身差し切ってG1ホースの仲間入りを果たした。

4歳（2000年）

5月7日、約6か月の休み明けで迎えた11戦目は、オアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（4戦2勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着に入った。

6月22日、中6週で迎えた12戦目は、G1の帝王賞GI（大井ダート2000m 雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（5戦2勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では目立つような脚を使えず8着に敗れた。

10月9日、約3か月半の休み明けで迎えた13戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で藤田伸二騎手（6戦2勝）。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、3着に入った。

10月28日、中2週で迎えた14戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で藤田伸二騎手（7戦2勝）。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

5歳（2001年）

11月3日、約12か月半の休養明けで迎えた15戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り小雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。9頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びあぐねて8着に終わった。

6歳（2002年）

12月21日、約14か月の休養明けで迎えた16戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、ベテルギウスステークス（阪神ダート1800m 雨/不良）に出走。13頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では末脚を伸ばせず13着に終わった。

7歳（2003年）

7月27日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた17戦目は、横山義行騎手を鞍上に迎えて、障害3歳以上未勝利（新潟障害芝2850m 外→内晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。5着に終わった。

8月17日、中2週で迎えた18戦目は、障害3歳以上未勝利（新潟障害芝2850m 外→内小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山義行騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、2着のグリーンプリメーラに2馬身の差をつけて久々に美酒を浴びた。