サクラチヨノオー（1985年生、母サクラセダン）

サクラチヨノオー（1985年2月19日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のマルゼンスキー（当時11歳）と交配したサクラセダンが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）谷岡牧場。戦績は、中央平地10戦5勝2着1回。1988年の日本ダービー（東京優駿）(G1)に勝利した他、1987年の朝日杯3歳ステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

境勝太郎厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1987年）

8月8日、デビュー戦は小島太騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1000m 雨/重）に出走。馬体重は466kg。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るシーバードパワーを別次元の末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

10月3日、中7週で迎えた2戦目は、2歳オープンの芙蓉特別（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小島太騎手（1戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るメイストームを交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて圧倒的人気に応えた。

10月31日、中3週で迎えた3戦目は、2歳オープンのいちょう特別（東京芝1600m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で小島太騎手（2戦2勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、勝ったマイネルロジックに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月20日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた4戦目は、2歳G1の朝日杯3歳ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で小島太騎手（3戦2勝）。6頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るツジノショウグンを上がり1位タイの末脚でクビ差だけ差し切ってG1初挑戦初制覇を達成した。

3歳（1988年）

2月14日、中7週で迎えた5戦目は、3歳G3の共同通信杯4歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で小島太騎手（4戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

3月6日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G2の弥生賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で小島太騎手（5戦3勝）。11頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。端を奪い、リードを2馬身以上確保して、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のトウショウマリオに2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月17日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G1の皐月賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で小島太騎手（6戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

5月29日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で小島太騎手（7戦4勝）。24頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のメジロアルダンをクビ差振り切ってダービー馬の称号を勝ち取った。

4歳（1989年）

5月14日、約11か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で小島太騎手（8戦5勝）。17頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい16着に敗れた。

6月11日、中3週で迎えた10戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は10戦連続で小島太騎手（9戦5勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では末脚がパッとせず16着に敗れた。