イシノグレイス（1997年生、母フラッシュグレイス）

イシノグレイス（1997年3月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のロイヤルアカデミーⅡ（当時10歳）と交配したフラッシュグレイスが9歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は藤本ファーム。戦績は、中央平地32戦7勝2着4回。2003年の駿風ステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

加賀武見厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2000年）

2月27日、デビュー戦は横山義行騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の4歳新馬（中山ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は478kg。15頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

3月19日、中2週で馬体重を前走から20kg減らして迎えた2戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳新馬（中山ダート1200m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

4月8日、中2週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳未勝利（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と端をきり、息の入らないペースで一団を引っ張る。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後はバタバタになってしまい15着に敗れた。

8月13日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた4戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（札幌芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月2日、中2週で迎えた5戦目は、4歳未勝利（札幌芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったメジェールに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

9月23日、中2週で迎えた6戦目は、4歳未勝利（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のビューティグレースを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

10月21日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦1勝）。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

11月11日、中2週で迎えた8戦目は、二本柳壮騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下の浄土平特別（福島芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で驀進したが、伸びてきたナスノテイラー決め手に屈してクビ差の2着となった。

11月26日、中1週で迎えた9戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（中京芝1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で二本柳壮騎手（1戦0勝）。17頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、クロスヘッドにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

12月23日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（中山ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ハイペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るクロスヘッドを鬼脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて2勝目を手中に収めた。

4歳（2001年）

1月22日、中3週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下（京都ダート1200m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は藤田伸二騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は勢いを失って10着に敗れた。

8月5日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から22kg戻して迎えた12戦目は、3歳以上500万下の小樽特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（4戦1勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

8月19日、中1週で迎えた13戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下のまりも特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（5戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして、最後は2着のホーマンヴォイスに2馬身半の差をつけて3勝目を挙げた。

9月16日、中3週で迎えた14戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下のおおぞら特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚を失くしてしまい10着に敗れた。

9月30日、中1週で迎えた15戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の内房特別（中山芝1200m 外回り曇/良）に52kgの軽斤量で出走。15頭立ての12番人気で大外15番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず8着に終わった。

11月11日、中5週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の河北新報杯（福島芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は二本柳壮騎手（2戦0勝）。16頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、伸びてきたヤマサクイーン決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

12月2日、中2週で迎えた17戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の鳥羽特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。17頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

12月15日、中1週で迎えた18戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（6戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい9着に敗れた。

5歳（2002年）

3月23日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた19戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の隅田川特別（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は力尽きて12着に終わった。

4月7日、中1週で迎えた20戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の勝浦特別（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菊沢隆徳騎手（1戦0勝）。14頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、4着に終わった。

6月15日、中9週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた21戦目は、3歳以上1000万下のTVh杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で菊沢隆徳騎手（2戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

7月14日、中3週で迎えた22戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の潮騒特別（函館芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で菊沢隆徳騎手（3戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて13着に敗れた。

9月21日、中9週で迎えた23戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下のおおぞら特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（7戦2勝）。13頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。端に立ち、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま精一杯の粘りで持ち堪えて、最後は2着のサクラプレステージに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

9月29日、連闘で迎えた24戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のSTV賞（札幌芝1200m 曇/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の敢闘精神で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のニシノムーンライトに2馬身の差をつけて勝利をモノにする

12月8日、中9週で迎えた25戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の六甲アイランドステークス（阪神芝1200m 小雨/良）に出走。12頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。端に立つ形となり、速いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の気力で渋太く末脚を持続させて、最後は2着のニホンピロハーレーをクビ差振り切って6勝目を掴み取った。

6歳（2003年）

3月2日、約3か月の間隔を開けて迎えた26戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1200m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい11着に敗れた。

4月13日、中5週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンの福島民報杯（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では決め手が足りず11着に敗れた。

5月4日、中2週で迎えた28戦目は、駿風ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のグリーリーランドに1馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

7月6日、中8週で迎えた29戦目は、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（2戦2勝）。11頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、厳しいペースで馬群を牽引。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は勢いを失って11着に敗れた。

8月24日、中6週で迎えた30戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で中舘英二騎手（3戦2勝）。15頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。4着に終わった。

10月5日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた31戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は江田照男騎手（1戦0勝）。15頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後は減速してしまい12着に終わった。

12月21日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg絞って迎えた32戦目は、本田優騎手を鞍上に迎えて、G2のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚勢が悪くなり15着に終わった。