ムーブアップ（1992年生、母ミスマルゼンスキー）

ムーブアップ（1992年3月29日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のニホンピロウイナー（当時12歳）と交配したミスマルゼンスキーが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）三枝牧場。戦績は、中央平地21戦3勝2着3回。1995年の菩提樹ステークス(オープン)で2着に入った他、1994年のフェニックス賞(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

崎山博樹厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1994年）

7月17日、デビュー戦はL.クロップ騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（小倉芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は450kg。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、少々速いペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鬼脚を爆発させて、最後は2着のファストダイヤに3馬身の差をつけて初白星を挙げた。

8月21日、中4週で迎えた2戦目は、2歳オープンのフェニックス賞（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でL.クロップ騎手（1戦1勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったヤングエブロスにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

9月4日、中1週で迎えた3戦目は、2歳G3の小倉3歳ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続でL.クロップ騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。

3歳（1995年）

2月19日、約5か月半の休み明けで迎えた4戦目は、西浦勝一騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のファイティングスピリットで最後まで奮闘したが、アドマイヤゲイルに交わされて2馬身差の2着となった。

3月4日、中1週で迎えた5戦目は、4歳500万下（京都ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では伸びが甘くなり、3着に終わった。

3月18日、中1週で迎えた6戦目は、4歳500万下（京都ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で西浦勝一騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の粘りで持ち堪えて、最後は2着のトシザミュージックに2馬身の差をつけて順当に勝利した。

4月9日、中2週で迎えた7戦目は、塩村克己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（京都芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。端を取り切り、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて18着に終わった。

4月23日、中1週で迎えた8戦目は、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で塩村克己騎手（1戦0勝）。14頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて12着に終わった。

6月4日、中5週で迎えた9戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの菩提樹ステークス（中京芝1200m 曇/稍重）に出走。11頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、ダンツダンサーに交わされて2馬身半差の2着となった。

6月24日、中2週で迎えた10戦目は、4歳900万下のゆうすげステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（3戦1勝）。13頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい12着に敗れた。

7月16日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下の雲仙特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上はL.クロップ騎手（3戦1勝）。15頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。主導権を握り、息の入らないペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

8月6日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の有明特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は塩村克己騎手（2戦0勝）。15頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では最後まで息が続かず15着に終わった。

9月10日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の五条坂特別（京都ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上はL.クロップ騎手（4戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、少々速いペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では末脚が続かず、5着に終わった。

10月1日、中2週で迎えた14戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（京都ダート1200m 雨/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。端を取り切り、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて8着に敗れた。

10月8日、連闘で迎えた15戦目は、石山繁騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（京都ダート1200m 小雨/稍重）に50kgの軽斤量で出走。10頭立ての4番人気で大外10番ゲートからスタート。敢然と端をきり、若干速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず4着に沈んだ。

10月21日、中1週で迎えた16戦目は、4歳以上900万下（京都ダート1200m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で石山繁騎手（1戦0勝）。10頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、ハイペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では稟性のガッツでゴールまでタレずに走り切り、3着を確保した。

11月4日、中1週で迎えた17戦目は、4歳以上900万下（京都ダート1200m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で石山繁騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて8着に敗れた。

4歳（1996年）

3月24日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた18戦目は、細江純子騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の知多特別（中京芝1200m 曇/良）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい12着に終わった。

4月14日、中2週で迎えた19戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下の赤穂特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は石山繁騎手（3戦0勝）。12頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が衰えて8着に終わった。

11月24日、約7か月半の休養明けで迎えた20戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（中京ダート1000m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のダイワマルタンに4馬身の差をつけて休み明けの一戦をモノにした。

5歳（1997年）

6月8日、約6か月半の休み明けで迎えた21戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、5歳以上900万下（中京ダート1000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。11頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はガス欠状態になり10着に終わった。