ユメノシルシ（2002年生、母ユメシバイ）

ユメノシルシ（2002年2月25日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「夢の徴（夢に見る前兆）」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時10歳）と交配したユメシバイが13歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地29戦7勝2着6回。2007年の新潟記念(ハンデG3)に勝利した他、2007年の七夕賞(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大久保洋吉厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2004年）

10月31日、デビュー戦は吉田豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 曇/重）に出走。馬体重は480kg。12頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では見所を作れず9着に敗れた。

11月14日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（福島ダート1700m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦0勝）。15頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

11月28日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（2戦0勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、5着に入り込んだ。

3歳（2005年）

1月15日、中6週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（中山ダート1800m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（3戦0勝）。15頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

2月5日、中2週で迎えた5戦目は、3歳未勝利（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（4戦0勝）。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。端をきる形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、エスユープリサイスに交わされて1馬身半差の2着となった。

2月20日、中1週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は6戦連続で吉田豊騎手（5戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のライモンに5馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

7月31日、約5か月半の休み明けで迎えた7戦目は、3歳以上500万下（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で吉田豊騎手（6戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味の強い精神力で最後まで奮闘したが、伸びてきたダイワデンバー決め手に屈してアタマ差の2着に惜敗した。

8月20日、中2週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下の咲花特別（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で吉田豊騎手（7戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はスピードが落ちてしまい8着に敗れた。

9月24日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた9戦目は、3歳以上500万下（中山ダート1800m 小雨/重）に出走。鞍上は9戦連続で吉田豊騎手（8戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、ギャロップサンダーに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

12月17日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から20kg戻して迎えた10戦目は、3歳以上500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で吉田豊騎手（9戦1勝）。16頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

4歳（2006年）

1月9日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上500万下（中山ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で吉田豊騎手（10戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。先手を奪い、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

2月12日、中4週で迎えた12戦目は、4歳以上500万下（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で吉田豊騎手（11戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のメジロバーミューズをクビ差振り切って2勝目をマークした。

3月18日、中4週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた13戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（阪神ダート1800m 雨/重）に出走。16頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではやや伸びを欠き、5着に終わった。

4月15日、中3週で迎えた14戦目は、4歳以上1000万下の舞浜特別（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は吉田豊騎手（12戦2勝）。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は失速してしまい12着に敗れた。

5月13日、中3週で迎えた15戦目は、4歳以上1000万下の是政特別（東京ダート2100m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（13戦2勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見所を作れず最後はワンダーゼネラスと並んで8着同着となった。

6月18日、中4週で迎えた16戦目は、3歳以上500万下（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（14戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、3着に終わった。

7月1日、中1週で迎えた17戦目は、3歳以上500万下（福島ダート1700m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（15戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で猛進したが、伸びてきたユースフルデイズ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

7月15日、中1週で迎えた18戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の三国特別（新潟ダート1800m 雨/不良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

10月21日、約3か月半の休み明けで迎えた19戦目は、3歳以上500万下（東京ダート2100m 曇/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（16戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で追い上げたが、抜け出したイシノファイターにクビ差届かず2着に惜敗した。

11月5日、中1週で迎えた20戦目は、3歳以上500万下（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（17戦2勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では見所を作れず5着に敗れた。

11月19日、中1週で迎えた21戦目は、3歳以上500万下（東京ダート2100m 雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（18戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく5着に敗れた。

5歳（2007年）

2月11日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた22戦目は、4歳以上500万下（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（19戦2勝）。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のコスモアブソルートに1馬身半の差をつけて3勝目を奪取した。

2月24日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の潮来特別（中山芝2500m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（20戦3勝）。11頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。端をきり、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のオルドリーバに5馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

3月10日、中1週で迎えた24戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンシャインステークス（中山芝2500m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、アドマイヤタイトルに交わされて1馬身3/4差の2着となった。

4月7日、中3週で迎えた25戦目は、4歳以上1600万下の湾岸ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（21戦4勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアクレイムをクビ差振り切って先頭ゴールを果たした。

4月29日、中2週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（22戦5勝）。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は減速してしまい15着に終わった。

6月24日、中7週で迎えた27戦目は、福島テレビオープン（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（23戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のタマモサポートをハナ差振り切って6勝目をマークした。

7月8日、中1週で迎えた28戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（24戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

8月26日、中6週で迎えた29戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（25戦6勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では不撓の闘魂で渋太く持ち堪えて先頭に立ち、最後は2着のトウショウヴォイスを半馬身振り切って初の重賞タイトルを掴み取った。