アンブロワーズ（2002年生、母フサイチミニヨン）

アンブロワーズ（2002年3月8日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「フランス歌劇『ミニヨン』の作曲者」。毛色は鹿毛。種牡馬のフレンチデピュティ（当時10歳）と交配したフサイチミニヨンが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地24戦4勝2着4回。2004年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)で2着に入った他、2004年の函館2歳ステークス(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額2,000万円（50万×40口）で一口馬主が募集された。

小島太厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2004年）

7月10日、デビュー戦はD.ホワイト騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（函館芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は484kg。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るカシマフラワーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて初白星を挙げた。

8月8日、中3週で馬体重を前走から22kg減らして迎えた2戦目は、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でD.ホワイト騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のディープサマーを3/4馬身振り切って重賞初挑戦初制覇を果たした。

12月5日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から22kg戻して迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続でD.ホワイト騎手（2戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では持ち味のタフさで最後まで奮闘したが、伸びてきたショウナンパントル決め手に屈してアタマ差の2着に惜敗した。

3歳（2005年）

3月12日、約3か月の休養明けで迎えた4戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのアネモネステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月10日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。最後は勢いを失って14着に敗れた。

5月1日、中2週で迎えた6戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが劣勢になり8着に敗れた。

8月14日、約3か月半の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（2戦0勝）。14頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では末脚を伸ばせず13着に終わった。

4歳（2006年）

1月8日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた8戦目は、大西直宏騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のガーネットステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。最後は力尽きて14着に終わった。

1月29日、中2週で迎えた9戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後は脚色が悪くなり10着に終わった。

2月11日、中1週で迎えた10戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではいい脚を見せられず15着に終わった。

3月12日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた11戦目は、小野次郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての16番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線ではいいところがなく16着に終わった。

5歳（2007年）

1月20日、約10か月半の休み明けで馬体重を前走からさらに12kg減らして迎えた12戦目は、小林淳一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のサンライズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に終わった。

2月18日、中3週で迎えた13戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り曇/重）に出走。16頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

3月11日、中2週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下のアクアマリンステークス（中山芝1600m 外回り小雨/重）に出走。鞍上は小林淳一騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びが鈍く13着に終わった。

4月28日、中6週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた15戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。18頭立ての15番人気で大外18番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、勝ったミスティックエイジに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

5月20日、中2週で馬体重を前走から20kg絞って迎えた16戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したドラゴンウェルズにクビ差届かず2着となった。

7月7日、中6週で馬体重を前走から22kg戻して迎えた17戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のストークステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。17頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のドラゴンウェルズに1馬身の差をつけて久方ぶりに白星を挙げた。

8月5日、中3週で迎えた18戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

9月30日、中7週で迎えた19戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったスーパーホーネットに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

10月20日、中2週で迎えた20戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、6着に入り込んだ。

11月11日、中2週で迎えた21戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。17頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、5着に終わった。

12月23日、中5週で迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンの2007ファイナルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（2戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のマイネルフォーグをアタマ差振り切って4勝目を掴み取った。

6歳（2008年）

2月3日、中5週で迎えた23戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（3戦1勝）。13頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず10着に敗れた。

3月2日、中3週で迎えた24戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に敗れた。