ウイングチップ（2012年生、母ウイングレット）

ウイングチップ（2012年3月11日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「旅客機やＦ１カーなどの翼端に取り付けられる小さな翼」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のシンボリクリスエス（当時13歳）と交配したウイングレットが12歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2018年の福島テレビオープン(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,600万円（65万×40口）で一口馬主が募集された。

宗像義忠厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2014年）

10月12日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は496kg。11頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず6着に敗れた。

12月14日、中8週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で追い上げたが、勝ったボルゲーゼに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3歳（2015年）

3月22日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、3歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るヴァンガードシチーを鮮烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

4月18日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下の山藤賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（3戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びを欠き4着に敗れた。

7月18日、約3か月の休養明けで迎えた5戦目は、3歳以上500万下（福島芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で田中勝春騎手（4戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るカレンリスベットを猛烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて2勝目をマークした。

9月21日、中8週で迎えた6戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で田中勝春騎手（5戦2勝）。15頭立ての14番人気で1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、4着を確保した。

10月18日、中3週で迎えた7戦目は、3歳以上1000万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で田中勝春騎手（6戦2勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が上がってしまい6着に敗れた。

12月27日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のグッドラックハンデキャップ（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で田中勝春騎手（7戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず8着に敗れた。

4歳（2016年）

1月31日、中4週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた9戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚がパッとせず5着に敗れた。

6月18日、約4か月半の休み明けで迎えた10戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の八丈島特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のガッツで最後まで奮闘したが、勝ったサウンドメモリーにねじ伏せられて2馬身差の2着となった。

7月2日、中1週で迎えた11戦目は、3歳以上500万下の雄国沼特別（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（8戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい14着に敗れた。

8月28日、中7週で迎えた12戦目は、3歳以上500万下（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は田辺裕信騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。主導権を握り、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では詰めが甘くなり、5着に終わった。

10月16日、中6週で迎えた13戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したトーアライジンを捕まえ切れず、6馬身差の2着に敗北した。

11月13日、中3週で迎えた14戦目は、3歳以上500万下の二本松特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（9戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚勢が衰えて12着に敗れた。

5歳（2017年）

1月7日、中7週で迎えた15戦目は、4歳以上500万下（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は丸田恭介騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して7番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入った。

1月28日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上500万下の鞍ケ池特別（中京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で丸田恭介騎手（2戦0勝）。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では見せ場を作れず13着に敗れた。

4月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、4歳以上500万下の川俣特別（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で丸田恭介騎手（3戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

5月21日、中3週で迎えた18戦目は、4歳以上500万下の高田城特別（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で丸田恭介騎手（4戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天資の敢闘精神でゴールまで力戦したが、4着に終わった。

6月18日、中3週で迎えた19戦目は、3歳以上500万下（東京芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で丸田恭介騎手（5戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のスズカディープをクビ差振り切って久々に勝利を挙げた。

8月27日、中9週で迎えた20戦目は、3歳以上1000万下の五頭連峰特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で丸田恭介騎手（6戦1勝）。17頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、6着に入り込んだ。

9月24日、中3週で迎えた21戦目は、3歳以上1000万下の外房特別（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で丸田恭介騎手（7戦1勝）。9頭立ての5番人気で大外9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のハウメアをクビ差振り切って4勝目を獲得した。

12月3日、中9週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下の市川ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で丸田恭介騎手（8戦2勝）。13頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず7着に終わった。

6歳（2018年）

1月13日、中5週で迎えた23戦目は、4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で丸田恭介騎手（9戦2勝）。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、抜け出したサトノスティングに3/4馬身届かず2着となった。

3月4日、中6週で迎えた24戦目は、4歳以上1600万下のスピカステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で丸田恭介騎手（10戦2勝）。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚を伸ばせず6着に終わった。

4月15日、中5週で迎えた25戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の春興ステークス（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。10頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後はタレてしまい9着に終わった。

5月6日、中2週で迎えた26戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の湘南ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に終わった。

7月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた27戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、福島テレビオープン（福島芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走し、3着を確保した。

9月1日、中5週で迎えた28戦目は、3歳以上1600万下の長岡ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。11頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが劣勢になり5着に終わった。

9月29日、中3週で迎えた29戦目は、3歳以上1600万下のロードカナロアメモリアル（中山芝1600m 外回り小雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦0勝）。11頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚にキレが無く8着に終わった。

12月1日、中8週で迎えた30戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の北総ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（3戦0勝）。15頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。最後は勢いを失って13着に終わった。

7歳（2019年）

1月19日、中6週で迎えた31戦目は、4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（10戦2勝）。14頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず10着に終わった。

3月3日、中5週で迎えた32戦目は、4歳以上1600万下のスピカステークス（中山芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（11戦2勝）。9頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では今一つ伸び切れず6着に終わった。

4月14日、中5週で迎えた33戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の春興ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての16番人気で大外16番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始7番手を追走。最後は脚色が鈍り15着に終わった。

7月14日、約3か月の休養明けで迎えた34戦目は、五十嵐雄祐騎手を鞍上に迎えて、障害3歳以上未勝利（福島障害芝2770m 小雨/重）に出走。9頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。7着に敗れた。

10月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた35戦目は、障害3歳以上未勝利（新潟障害芝2850m 外→内晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で五十嵐雄祐騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。8着に敗れた。

11月17日、中5週で迎えた36戦目は、障害3歳以上未勝利（福島障害芝2770m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で五十嵐雄祐騎手（2戦0勝）。13頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。7着に敗れた。

2019年12月18日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。