タニノフランケル（2015年生、母ウオッカ）

タニノフランケル（2015年2月9日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+父名」。毛色は青鹿毛。種牡馬のFrankel（当時7歳）と交配したウオッカが12歳のときに産んだ4番仔が本馬である。2019年の小倉大賞典(ハンデG3)で2着に入った他、2019年の中山金杯(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

角居勝彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

8月12日、デビュー戦はM.デムーロ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1800m 外回り曇/稍重）に出走。馬体重は528kg。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、勝ったサクステッドにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

9月18日、中4週で迎えた2戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝2000m 晴/重）に出走。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端を奪い、かなり遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のウォーターパルフェに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

10月21日、中4週で迎えた3戦目は、2歳オープンのアイビーステークス（東京芝1800m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず3着に敗れた。

11月12日、中2週で迎えた4戦目は、2歳500万下の黄菊賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

3歳（2018年）

2月24日、約3か月半の休み明けで迎えた5戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の水仙賞（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月17日、中2週で迎えた6戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

4月15日、中3週で迎えた7戦目は、3歳500万下（阪神芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一気に末脚を伸ばして難なく抜け出し、最後は2着のジャックローズに4馬身の差をつけて2勝目をつかんだ。

5月5日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り17着に敗れた。

8月19日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の西部スポニチ賞（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、後続との差を2馬身以上キープして、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせてすんなりと抜け出し、最後は2着のカフジバンガードに4馬身の差をつけて3勝目を手にした。

9月17日、中3週で迎えた10戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦2勝）。15頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい12着に敗れた。

10月13日、中3週で迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の大原ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアテンフェスタをクビ差だけ差し切って4勝目を手にした。

4歳（2019年）

1月5日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪い、リードを2馬身以上保って、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天賦のガッツでゴールまで勇戦し、3着を確保した。

2月17日、中5週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた13戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたスティッフェリオ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

3月10日、中2週で迎えた14戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 雨/稍重）に出走。13頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、リードを2馬身以上確保して、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚が止まってしまい10着に終わった。

6月1日、約3か月の間隔を開けて迎えた15戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず8着に敗れた。

7月7日、中4週で迎えた16戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく6着に敗れた。

8月4日、中3週で迎えた17戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

12月7日、約4か月の休養明けで迎えた18戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は失速してしまい14着に終わった。

5歳（2020年）

1月5日、中3週で迎えた19戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の日刊スポーツ賞中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚を失くしてしまい15着に終わった。

2月23日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は吉田隼人騎手（1戦0勝）。14頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では目立つような脚を使えず12着に終わった。

3月8日、中1週で迎えた21戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り曇/稍重）に出走。16頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びが劣勢になり9着に終わった。

4月12日、中4週で迎えた22戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの吾妻小富士ステークス（福島ダート1700m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではいいところがなく13着に敗れた。

8月16日、約4か月の休み明けで迎えた23戦目は、ハンデG3の農林水産省賞典小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（5戦2勝）。14頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず12着に終わった。

8月30日、中1週で迎えた24戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は松若風馬騎手（2戦0勝）。12頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は垂れてしまい10着に終わった。

6歳（2021年）

1月17日、約4か月半の休養明けで迎えた25戦目は、中井裕二騎手を鞍上に迎えて、門司ステークス（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを14番手で通過。直線では末脚が冴えず13着に終わった。

2月27日、中5週で迎えた26戦目は、植野貴也騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（小倉障害芝2860m 曇/重）に出走。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。5着に敗れた。

2021年5月21日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。