トロヴァトーレ（2021年生、母シャルマント）

トロヴァトーレ（2021年4月30日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「吟遊詩人(伊)」。毛色は青鹿毛。種牡馬のレイデオロ（当時7歳）と交配したシャルマントが6歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2025年のダービー卿チャレンジトロフィー(ハンデG3)に勝利した他、2025年のニューイヤーステークス(オープン)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

鹿戸雄一厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2023年）

9月18日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳戦のメイクデビュー中山（中山芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のエリカサファイアに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

12月2日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、2歳1勝クラスの葉牡丹賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のマイネルフランツに2馬身の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

3歳（2024年）

3月3日、約3か月の休養明けで迎えた3戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では今一つ伸び切れず6着に敗れた。

4月27日、中7週で迎えた4戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 曇/良）に出走。17頭立ての5番人気で大外17番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが劣勢になり11着に敗れた。

6月8日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの芦ノ湖特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のファビュラススターに2馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

8月3日、中7週で迎えた6戦目は、3歳以上3勝クラスの新潟日報賞（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（3戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で猛追したが、抜け出したシンティレーションにクビ差届かず2着に甘んじた。

9月28日、中7週で迎えた7戦目は、3歳以上3勝クラスの秋風ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（4戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のフォーチュンタイムに1馬身3/4の差をつけて4勝目を奪取した。

11月23日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（5戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛進したが、伸びてきたウォーターリヒト決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

4歳（2025年）

1月13日、中6週で迎えた9戦目は、T.マーカンド騎手を鞍上に迎えて、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のサンライズロナウドを3/4馬身振り切って勝利を手に入れた。

4月5日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のコントラポストをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を奪取した。

6月8日、中8週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた11戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は横山武史騎手（1戦0勝）。18頭立ての8番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は勢いを失って17着に敗れた。

8月9日、中8週で迎えた12戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上はC.ルメール騎手（6戦3勝）。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では末脚を伸ばせず12着に敗れた。

11月1日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのペルセウスステークス（東京ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（7戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、3着に終わった。