ミトラ（2008年生、母エイグレット）

ミトラ（2008年4月11日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「主教、司祭、司教がかぶる冠」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のシンボリクリスエス（当時9歳）と交配したエイグレットが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地25戦9勝2着3回。2015年の金鯱賞(G2)に勝利した他、2015年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)で2着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

萩原清厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2010年）

11月20日、デビュー戦はC.スミヨン騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は490kg。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が衰えて12着に敗れた。

3歳（2011年）

6月5日、約6か月半の休養明けで迎えた2戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（東京ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

6月25日、中2週で迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1200m 曇/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアップターンに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

7月23日、中3週で迎えた4戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の三国特別（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、粘りを欠いて6着に沈んだ。

10月15日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の大形特別（新潟ダート1800m 曇/稍重）に出走。8頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

11月13日、中3週で迎えた6戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

4歳（2012年）

2月25日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた7戦目は、4歳以上500万下（中山ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のアランルースを半馬身振り切って優勝

3月18日、中2週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた8戦目は、4歳以上1000万下（中山ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（2戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではにじり寄るように前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のエキナシアをクビ差振り切って1着ゴールを果たした。

5月20日、中8週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（1戦0勝）。17頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では驚異的な末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のプランスデトワールに3馬身の差をつけて4勝目をマークした。

6月30日、中5週で迎えた10戦目は、3歳以上1600万下のテレビユー福島賞（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、3着に終わった。

8月11日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の長岡ステークス（新潟芝1400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は松岡正海騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい9着に敗れた。

10月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた12戦目は、3歳以上1600万下の紅葉ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上はC.スミヨン騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るタイキパーシヴァルを上がり2位の末脚でハナ差だけ差し切って5勝目を手にした。

11月10日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（4戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたインプレスウィナー決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

5歳（2013年）

1月13日、中8週で迎えた14戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のフレールジャックを3/4馬身振り切って6勝目を奪取した。

2月24日、中5週で迎えた15戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が衰えて14着に敗れた。

6歳（2014年）

6月29日、約16か月半の休養明けで迎えた16戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、パラダイスステークス（東京芝1400m 晴/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のコウヨウアレスに1馬身1/4の差をつけて久方ぶりの実戦を物にした。

8月17日、中6週で迎えた17戦目は、M.エスポジート騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。16頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ伸び切れず10着に敗れた。

9月14日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.エスポジート騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

10月25日、中5週で迎えた19戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に敗れた。

11月16日、中2週で迎えた20戦目は、M.バルザローナ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、圧倒的な末脚を爆発させて、最後は2着のフラアンジェリコに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルを手に入れた。

7歳（2015年）

1月25日、中9週で迎えた21戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、勝ったクリールカイザーに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

3月14日、中6週で迎えた22戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

9月27日、約6か月半の休養明けで迎えた23戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は柴山雄一騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

11月15日、中6週で迎えた24戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ヤマカツエースに交わされて1馬身差の2着に敗北した。

12月5日、中2週で迎えた25戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴山雄一騎手（3戦0勝）。12頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のディサイファに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。