アズマファントム（1984年生、母イースタンドリーマー）

アズマファントム（1984年3月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のスイフトスワロー（当時7歳）と交配したイースタンドリーマーが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は千葉県、生産者は（有）出羽牧場。戦績は、中央平地22戦2勝2着3回。主な勝ち鞍は1987年の4歳以上400万下(牝)。

経歴

デビュー前

仲住芳雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

11月8日、デビュー戦は中舘英二騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は450kg。13頭立ての4番人気で大外13番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

3歳（1987年）

1月25日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、4歳未勝利（中山ダート1200m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立ち、タフなペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、オギトールマンに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5月9日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、菅原泰夫騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（東京ダート1600m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。端をきる形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい6着に敗れた。

5月24日、中1週で迎えた4戦目は、4歳未勝利（東京ダート1700m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原泰夫騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭さ光る末脚を披露し、3着に入った。

6月14日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の4歳未勝利（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で菅原泰夫騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るアミビューティをクビ差だけ差し切って未勝利勝ちを決めた。

7月4日、中2週で迎えた6戦目は、安田富男騎手を鞍上に迎えて、4歳以上400万下（札幌ダート1500m 晴/重）に出走。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

7月18日、中1週で迎えた7戦目は、4歳以上400万下（札幌ダート1500m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を取り、少し速いペースで一団を先導。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では余力が残っておらず12着に敗れた。

8月23日、中4週で迎えた8戦目は、4歳以上400万下（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田富男騎手（2戦0勝）。13頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたサクラハゴロモ決め手に屈してクビ差の2着となった。

9月5日、中1週で迎えた9戦目は、4歳以上400万下（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安田富男騎手（3戦0勝）。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では余力が残っておらず9着に敗れた。

9月26日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上400万下（函館芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で安田富男騎手（4戦0勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天性の闘争本能でゴールまで力闘したが、4着に終わった。

10月31日、中4週で迎えた11戦目は、4歳以上400万下（東京ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は6戦連続で安田富男騎手（5戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出したが、3着に終わった。

11月21日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定の4歳以上400万下（東京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で安田富男騎手（6戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のレディーホウヨウに1馬身1/4の差をつけて2勝目を獲得した。

12月5日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上900万下の仲冬特別（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で安田富男騎手（7戦1勝）。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では脚が残っておらず7着に終わった。

12月26日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で安田富男騎手（8戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

4歳（1988年）

1月16日、中2週で迎えた15戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下の新春牝馬特別（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で安田富男騎手（9戦1勝）。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮したが、4着に終わった。

2月7日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の立春賞（東京ダート1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は11戦連続で安田富男騎手（10戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走したが、4着に終わった。

9月18日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた17戦目は、藤原英幸騎手を鞍上に迎えて、4歳以上400万下（新潟芝1600m 外回り晴/良）に52kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったシュタインローズにねじ伏せられて1馬身半差の2着となった。

10月1日、中1週で迎えた18戦目は、4歳以上400万下（新潟ダート1700m 曇/稍重）に52kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で藤原英幸騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚を失くしてしまい10着に敗れた。

10月22日、中2週で迎えた19戦目は、牝馬限定の4歳以上400万下（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は安田富男騎手（11戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

11月12日、中2週で迎えた20戦目は、4歳以上400万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（12戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

12月17日、中4週で迎えた21戦目は、4歳以上400万下（中山ダート1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は藤原英幸騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は減速してしまい12着に敗れた。

5歳（1989年）

1月16日、中3週で迎えた22戦目は、5歳以上400万下（中山ダート1800m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で藤原英幸騎手（3戦0勝）。14頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではいいところがなく13着に敗れた。