セイウンハーデス（2019年生、母ハイノリッジ）

セイウンハーデス（2019年4月8日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+ギリシャ神話の冥府の神」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のシルバーステート（当時6歳）と交配したハイノリッジが9歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は鮫川啓一。2023年の七夕賞(ハンデG3)に勝利した他、2023年の新潟大賞典(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

橋口慎介厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2021年）

10月31日、デビュー戦は幸英明騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は462kg。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り続けて、最後は2着のベルシャンテに1馬身の差をつけて初白星を挙げた。

12月5日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、2歳1勝クラスのこうやまき賞（中京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦1勝）。9頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

3歳（2022年）

2月13日、中9週で迎えた3戦目は、3歳1勝クラスのこぶし賞（阪神芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。6頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、スタニングローズにアタマ差交わされて2着となった。

3月26日、中5週で迎えた4戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り小雨/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。10頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く4着に終わった。

5月7日、中5週で迎えた5戦目は、3歳オープンのプリンシパルステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦1勝）。15頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では長く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のキングズパレスを半馬身振り切って2勝目を掴み取った。

5月29日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（5戦2勝）。18頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく11着に終わった。

9月19日、約4か月の休養明けで迎えた7戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（6戦2勝）。13頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

10月23日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で幸英明騎手（7戦2勝）。18頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、些か速いペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り17着に終わった。

4歳（2023年）

4月9日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの競馬法100周年記念（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で幸英明騎手（8戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のハートオブアシティに1馬身の差をつけて休養明け初戦をモノにした。

5月7日、中3週で迎えた10戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り雨/不良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、緩やかなペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、カラテに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

7月9日、中8週で迎えた11戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（9戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のククナに1馬身1/4の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。