ティルナノーグ（2012年生、母バイコースタル）

ティルナノーグ（2012年3月10日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「アイルランド神話に登場する神々が住む国の名」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時10歳）と交配したバイコースタルが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）ノースヒルズ。主な勝ち鞍は2015年の信濃川特別(1000万下)。

経歴

デビュー前

松永幹夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2014年）

6月29日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。馬体重は446kg。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のトーセンバジルをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

10月18日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた2戦目は、2歳500万下の紫菊賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のトーセンバジルをクビ差振り切って2勝目をつかんだ。

11月29日、中5週で迎えた3戦目は、2歳G3の京都2歳ステークス（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

12月28日、中3週で迎えた4戦目は、2歳G2のホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。17頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず最後はディアコンチェルトと並んで10着同着となった。

3歳（2015年）

2月15日、中6週で迎えた5戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず7着に終わった。

5月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず7着に敗れた。

5月30日、中3週で迎えた7戦目は、3歳オープンの白百合ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

8月23日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の信濃川特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、超スローペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のエスオンマイチェスに1馬身3/4の差をつけて3勝目を挙げた。

9月27日、中4週で迎えた9戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦2勝）。15頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では最後まで息が続かず11着に敗れた。

5歳（2017年）

7月29日、約22か月半の休養明けで迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の古町特別（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（1戦1勝）。12頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が悪くなり12着に終わった。

8月27日、中3週で迎えた11戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の五頭連峰特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての11番人気で大外17番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では決め手が足りず15着に終わった。

11月25日、約3か月の休養明けで迎えた12戦目は、3歳以上1000万下（東京ダート1600m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は石橋脩騎手（2戦1勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に終わった。

6歳（2018年）

2月3日、中9週で迎えた13戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（東京ダート1600m 晴/不良）に54kgの軽斤量で出走。14頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず8着に敗れた。

2月25日、中2週で迎えた14戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1000万下の周防灘特別（小倉芝1200m 小雨/良）に出走。18頭立ての10番人気で大外18番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露し、3着に入り込んだ。

3月24日、中3週で迎えた15戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1000万下の岡崎特別（中京芝1200m 晴/稍重）に出走。18頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには参加できず10着に敗れた。

4月29日、中4週で迎えた16戦目は、4歳以上1000万下の鷹ケ峰特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（1戦0勝）。13頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

5月19日、中2週で迎えた17戦目は、4歳以上1000万下のオーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（2戦0勝）。13頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい9着に敗れた。

6月3日、中1週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の由比ヶ浜特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

8月12日、中9週で迎えた19戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の豊栄特別（新潟芝1400m 晴/良）に出走。17頭立ての9番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

10月14日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の神奈川新聞杯（東京芝1400m 晴/良）に出走。10頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず9着に終わった。

11月17日、中4週で迎えた21戦目は、3歳以上1000万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（1戦0勝）。15頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず6着に終わった。

7歳（2019年）

2月10日、約3か月の間隔を開けて迎えた22戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には届かず9着に終わった。

2月23日、中1週で迎えた23戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く10着に終わった。