ピサノガレー（1996年生、母トロピカルサウンドⅡ）

ピサノガレー（1996年3月6日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のブライアンズタイム（当時11歳）と交配したトロピカルサウンドⅡが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は早田牧場新冠支場。戦績は、中央平地21戦4勝2着1回。主な勝ち鞍は1999年の五色沼特別(900万下ハンデ)。

経歴

デビュー前

2歳のとき、早田牧場新冠支場から「プレミア3歳トレーニングセールサラブレッド3歳」に上場され、市川義美によって4,200万円で落札された。

大久保正陽厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1999年）

2月27日、デビュー戦は佐藤哲三騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の4歳新馬（阪神ダート1200m 曇/不良）に出走。馬体重は446kg。13頭立ての3番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、速いペースで馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、しっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のクルーピアスターに1馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3月14日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず6着に敗れた。

4月4日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の4歳500万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で佐藤哲三騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のグレイスカップに1馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

5月1日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で佐藤哲三騎手（3戦2勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

5月30日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で佐藤哲三騎手（4戦2勝）。18頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず13着に敗れた。

6月19日、中2週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の駒場特別（函館ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で佐藤哲三騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

7月3日、中1週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の函館日刊スポーツ杯（函館芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で佐藤哲三騎手（6戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、抜け出したシャドウハンターを捕まえ切れず、アタマ差の2着に甘んじた。

7月18日、中1週で迎えた8戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下のかもめ島特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

9月11日、中7週で迎えた9戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下のサロマ湖特別（札幌芝1200m 小雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月2日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、山田泰誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の五色沼特別（福島芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のホワイトホープをクビ差振り切って先頭ゴールを果たした。

10月24日、中2週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（7戦2勝）。18頭立ての16番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では見所を作れず14着に終わった。

11月7日、中1週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のラジオ福島賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は山田泰誠騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

11月21日、中1週で迎えた13戦目は、武英智騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に49kgの軽斤量で出走。14頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、5着に入り込んだ。

12月19日、中3週で迎えた14戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 曇/良）に出走。16頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい12着に終わった。

4歳（2000年）

5月14日、約5か月の休養明けで迎えた15戦目は、5歳以上1600万下の下鴨ステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。最後はバテてしまい15着に敗れた。

6月11日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の五稜郭特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

6月24日、中1週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の八雲特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではいいところがなく6着に敗れた。

7月22日、中3週で迎えた18戦目は、4歳以上900万下のHTB杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のボストンタイムに1馬身3/4の差をつけて制した。

8月27日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンのキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。13頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず10着に敗れた。

5歳（2001年）

1月28日、約5か月の休養明けで迎えた20戦目は、高橋亮騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の洞海湾ステークス（小倉ダート1700m 雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

2月11日、中1週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の北山ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（4戦1勝）。14頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚を伸ばせず10着に敗れた。