キズナ（2010年生、母キャットクイル）

キズナ（2010年3月5日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「絆」。毛色は青鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時8歳）と交配したキャットクイルが21歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）ノースヒルズ。戦績は、中央平地12戦6勝2着1回、海外2戦1勝。2013年の日本ダービー（東京優駿）(G1)に勝利した他、2014年の産経大阪杯(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

佐々木晶三厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2012年）

10月7日、デビュー戦は佐藤哲三騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は482kg。7頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のリジェネレーションに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月11日、中4週で迎えた2戦目は、2歳500万下の黄菊賞（京都芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤哲三騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のトーセンパワフルに2馬身半の差をつけて勝利をモノにする

12月22日、中5週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが劣勢になり3着に敗れた。

3歳（2013年）

3月3日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた4戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には届かず5着に敗れた。

3月23日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のガイヤースヴェルトに3馬身の差をつけて初の重賞タイトルを奪取した。

5月4日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のペプチドアマゾンに1馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを奪取した。

5月26日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のエピファネイアを半馬身振り切って世代最強の称号を手に入れた。

9月15日、3歳G2のニエル賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦3勝）。10頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。最後は、2着のRuler of The Worldを短アタマ差制して4連勝で4つ目の重賞タイトルを獲得した。

10月6日、G1の凱旋門賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦4勝）。17頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。4着に終わった。

4歳（2014年）

4月6日、約6か月の休養明けで迎えた10戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦4勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のトウカイパラダイスに1馬身半の差をつけて重賞5勝目を挙げた。

5月4日、中3週で迎えた11戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、4着に終わった。

5歳（2015年）

2月15日、約9か月半の休み明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた12戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で武豊騎手（9戦5勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、3着に終わった。

4月5日、中6週で迎えた13戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は11戦連続で武豊騎手（10戦5勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったラキシスに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

5月3日、中3週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で武豊騎手（11戦5勝）。17頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位には届かず7着に敗れた。