チェルヴィニア（2021年生、母チェッキーノ）

チェルヴィニア（2021年2月3日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「マッターホルン山麓の集落の名より」。毛色は鹿毛。種牡馬のハービンジャー（当時15歳）と交配したチェッキーノが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2024年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、2024年の秋華賞(牝G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

木村哲也厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2023年）

6月4日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、牝馬限定2歳戦のメイクデビュー東京（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。馬体重は470kg。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナを奪い、かなり緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では弾けるように疾駆したが、ボンドガールに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

8月12日、中9週で迎えた2戦目は、2歳戦の2歳未勝利（新潟芝1800m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るローンウルフを次元の違う末脚で交わし去り、最後は6馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

10月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のアルテミスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のサフィラに1馬身3/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

3歳（2024年）

4月7日、約5か月半の休養明けで迎えた4戦目は、B.ムルザバエフ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての4番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は勢いを失って13着に敗れた。

5月19日、中5週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のステレンボッシュを半馬身振り切って樫の女王の座に輝いた。

10月13日、約5か月の休養明けで迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（4戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のボンドガールに1馬身3/4の差をつけてG1・2勝目をマークした。

11月24日、中5週で迎えた7戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（5戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、4着に終わった。

4歳（2025年）

2月16日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（6戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では末脚がパッとせず9着に敗れた。

6月22日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた9戦目は、G3のしらさぎステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（7戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったキープカルムにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

10月5日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg戻して迎えた10戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

11月23日、中6週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた11戦目は、T.マーカンド騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず10着に敗れた。