アサクサデンエン（1999年生、母ホワイトウォーターアフェア）

アサクサデンエン（1999年3月22日）は、イギリスで生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のシングスピール（当時7歳）と交配したホワイトウォーターアフェアが7歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地29戦8勝2着4回、海外2戦0勝。2005年の安田記念(G1)に勝利した他、2005年の京王杯スプリングカップ(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

河野通文厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2001年）

11月4日、デビュー戦は後藤浩輝騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。馬体重は474kg。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のストレイラルホークをクビ差振り切って初白星を挙げた。

12月15日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、2歳500万下のひいらぎ賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦1勝）。15頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のジョリーズジョーに1馬身3/4の差をつけて2勝目を手に入れた。

3歳（2002年）

6月1日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた3戦目は、3歳G3のユニコーンステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。ダート戦及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（2戦2勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、4着に入った。

8月17日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の日高特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びを欠き6着に敗れた。

4歳（2003年）

1月25日、約5か月半の休み明けで迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の伏見特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず6着に敗れた。

3月9日、中5週で迎えた6戦目は、4歳以上1000万下の房総特別（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（3戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を披露したが、3着に終わった。

3月29日、中2週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の千葉日報杯（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには絡めず8着に敗れた。

5月3日、中4週で迎えた8戦目は、4歳以上1000万下の八ケ岳特別（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のリキボクサーに2馬身の差をつけて久々に勝ち星を挙げた。

6月1日、中3週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のむらさき賞（東京芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で後藤浩輝騎手（6戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では圧巻の末脚を繰り出したが、3着に終わった。

7月12日、中5週で迎えた10戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のHTB杯（函館芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では見事な伸び脚を見せたが、伸びてきたウインラディウス決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

7月27日、中1週で迎えた11戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。15頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず12着に敗れた。

8月31日、中4週で迎えた12戦目は、3歳以上1000万下のグリーンチャンネルカップ（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

10月12日、中5週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のテレビ山梨杯（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では驚異的な末脚を爆発させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のグレードビーナスに1馬身1/4の差をつけて4勝目を掴み取った。

11月2日、中2週で迎えた14戦目は、3歳以上1000万下の錦秋特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（4戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスナークスズランを半馬身振り切って断然の支持に応えた。

12月14日、中5週で迎えた15戦目は、3歳以上1600万下の市川ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では切れ味光る末脚を披露したが、3着に終わった。

5歳（2004年）

10月31日、約10か月半の休み明けで迎えた16戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の白秋ステークス（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが劣勢になり14着に敗れた。

12月4日、中4週で迎えた17戦目は、G.ボス騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2004ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝1600m 雨/良）に出走。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、勝ったヘヴンリーロマンスにねじ伏せられて2馬身差の2着となった。

12月25日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた18戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のクリスマスカップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のアサクサキニナルを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

6歳（2005年）

1月15日、中2週で迎えた19戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したミッドタウンに3/4馬身届かず2着に敗北した。

1月30日、中1週で迎えた20戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（7戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3月20日、中6週で迎えた21戦目は、岡部幸雄騎手引退記念（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（8戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露したが、4着に終わった。

4月16日、中3週で迎えた22戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では切れ味抜群の末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

5月15日、中3週で迎えた23戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 雨/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（7戦3勝）。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のオレハマッテルゼに2馬身半の差をつけて初の重賞タイトルを手に入れた。

6月5日、中2週で迎えた24戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスイープトウショウをクビ差振り切って上半期マイル王の称号を勝ち取った。

10月30日、約5か月の休み明けで迎えた25戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着に入った。

12月11日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。6着に敗れた。

7歳（2006年）

3月25日、G1のドバイデューティーフリー（アラブ首長国連邦・ナド・アル・シバ芝1777m）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。15着に敗れた。

6月4日、中9週で迎えた28戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（3戦2勝）。18頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では物凄い伸び脚で急追したが、勝ったブリッシュラックに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

10月8日、約4か月の休み明けで迎えた29戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後は脚勢が鈍り13着に敗れた。

10月29日、中2週で迎えた30戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では決め手に欠いて7着に敗れた。

12月17日、中6週で迎えた31戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 小雨/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（5戦2勝）。17頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入った。