ファンドリポポ（1986年生、母フアンドリパール）

ファンドリポポ（1986年3月29日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のホスピタリテイ（当時7歳）と交配したフアンドリパールが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道二海郡八雲町、生産者は山崎牧場。戦績は、中央平地25戦5勝2着1回。1989年のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(牝G2)に勝利した他、1990年の朝日チャレンジカップ(G3)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

夏村辰男厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

6月18日、デビュー戦は岡潤一郎騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌ダート1000m 曇/不良）に50kgの軽斤量で出走。馬体重は450kg。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のカイキョウに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

7月31日、中5週で迎えた2戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌ダート1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では切れる脚を使えず10着に終わった。

11月6日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、3歳400万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。8頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線に入ると、前で粘るツルマルオゴジョを猛烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて2勝目をつかんだ。

11月26日、中2週で迎えた4戦目は、2歳オープンの京都3歳ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦1勝）。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では目立つような脚を使えず9着に終わった。

12月11日、中1週で迎えた5戦目は、小屋敷昭騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。11頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり6着に敗れた。

12月25日、中1週で迎えた6戦目は、西浦勝一騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのシクラメンステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で大外10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びが鈍く4着に終わった。

3歳（1989年）

1月15日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（1戦0勝）。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のニシノサムタイムを3/4馬身振り切って初の重賞タイトルを奪取した。

3月19日、中8週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で西浦勝一騎手（2戦1勝）。12頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では閃光の如き末脚を発揮し、3着に入った。

4月9日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で西浦勝一騎手（3戦1勝）。18頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

4月30日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で西浦勝一騎手（4戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアイドルマリーを半馬身振り切って重賞2勝目を挙げた。

5月21日、中2週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で西浦勝一騎手（5戦2勝）。24頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切り、4着に入った。

8月20日、約3か月の休養明けで迎えた12戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（3戦1勝）。14頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後は一杯になって14着に終わった。

10月22日、中8週で迎えた13戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は西浦勝一騎手（6戦2勝）。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず5着に終わった。

11月12日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で西浦勝一騎手（7戦2勝）。20頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。最後は失速してしまい12着に敗れた。

12月24日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた15戦目は、安田隆行騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず7着に終わった。

4歳（1990年）

1月28日、中4週で迎えた16戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（阪神芝1600m 曇/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は松永幹夫騎手（4戦1勝）。14頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。最後はバタバタになってしまい11着に終わった。

2月18日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は安田隆行騎手（1戦0勝）。12頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く6着に終わった。

3月4日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた18戦目は、G3の中日新聞杯（中京芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で安田隆行騎手（2戦0勝）。15頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が上がってしまい13着に終わった。

5月13日、中9週で迎えた19戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で安田隆行騎手（3戦0勝）。18頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入り込んだ。

6月17日、中4週で迎えた20戦目は、丸山勝秀騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 晴/稍重）に52kgの軽斤量で出走。15頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら5番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に終わった。

7月15日、中3週で迎えた21戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、小倉日経賞（小倉芝1700m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、3着に終わった。

8月5日、中2週で迎えた22戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では闘争心が光る走りを見せたが、伸びてきたニシヤマショウ決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

8月26日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びを欠き6着に敗れた。

9月16日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた24戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（3戦0勝）。11頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では息長く末脚を伸ばして、最後は2着のニシヤマショウに1馬身3/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

10月7日、中2週で迎えた25戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（4戦1勝）。6頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚を失くしてしまい4着に終わった。