グリム（2015年生、母ブランシュネージュ）

グリム（2015年4月28日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「人名より」。毛色は芦毛。種牡馬のゼンノロブロイ（当時15歳）と交配したブランシュネージュが14歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は服部牧場。2018年の浦和記念(Jpn2)で2着に入った他、2018年のレパードステークス(G3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

野中賢二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

12月9日、デビュー戦は幸英明騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は490kg。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが利かず、3着に終わった。

3歳（2018年）

1月6日、中3週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（京都ダート1400m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のノーウェイに1馬身3/4の差をつけて初白星を挙げた。

1月27日、中2週で迎えた3戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のはこべら賞（中京ダート1400m 晴/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

2月24日、中3週で迎えた4戦目は、3歳500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（2戦1勝）。10頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るコパノキッキングを凄まじい末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて優勝

5月13日、約2か月半の間隔を開けて迎えた5戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの青竜ステークス（東京ダート1600m 雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のスマハマをアタマ差振り切って3勝目をゲットした。

6月17日、中4週で迎えた6戦目は、3歳G3のユニコーンステークス（東京ダート1600m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

8月5日、中6週で迎えた7戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のレパードステークス（新潟ダート1800m 曇/良）に出走。15頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。端に立ち、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて、最後は2着のヒラボクラターシュをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を手中に収めた。

10月2日、中7週で迎えた8戦目は、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、で馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のセンチュリオンに5馬身の差をつけて重賞2勝目をマークした。

11月23日、中6週で迎えた9戦目は、Jpn2の浦和記念（浦和ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦2勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったオールブラッシュに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

12月24日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、Jpn2の名古屋グランプリ（名古屋ダート2500m 晴/稍重）に出走。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、でレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

4歳（2019年）

3月14日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、Jpn3の名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のヒラボクラターシュに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

4月14日、中3週で迎えた12戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 雨/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたアナザートゥルース決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

7月15日、約3か月の休み明けで迎えた13戦目は、Jpn3のマーキュリーカップ（盛岡ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のノーブルサターンに2馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルを獲得した。

8月11日、中3週で迎えた14戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

10月1日、中6週で迎えた15戦目は、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のデルマルーヴルをクビ差振り切って連覇達成

6歳（2021年）

3月16日、約17か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、Jpn3の黒船賞（高知ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦2勝）。12頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、で馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

4月18日、中4週で迎えた17戦目は、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい12着に敗れた。

7歳（2022年）

6月19日、約14か月の休養明けで馬体重を前走から11kg増やして迎えた18戦目は、宮川実騎手を鞍上に迎えて、一般C3 13（高知ダート1300m 曇/重）に出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、で馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のステラストラータに5馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

7月2日、中1週で迎えた19戦目は、一般C3 11（高知ダート1300m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で宮川実騎手（1戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアスクマンカップに5馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

7月24日、中2週で迎えた20戦目は、ヒギリ特別（高知ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で宮川実騎手（2戦2勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。逃げを打ち、でレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のトレイトセオリーに7馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

2023年3月3日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。