コイウタ（2003年生、母ヴァイオレットラブ）

コイウタ（2003年2月24日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「恋歌。母名より連想」。2007年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は栃栗毛。種牡馬のフジキセキ（当時11歳）と交配したヴァイオレットラブが7歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地19戦5勝2着2回、地方1戦0勝、海外1戦0勝。2007年のヴィクトリアマイル(牝G1)に勝利した他、2006年の桜花賞(牝G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

奥平雅士厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2005年）

6月26日、デビュー戦は後藤浩輝騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は474kg。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

7月9日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（福島芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るマイネジャーダを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて未勝利戦を制した。

9月17日、中9週で迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのカンナステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のマイネルファーマに1馬身3/4の差をつけて優勝

11月12日、中7週で迎えた4戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。10頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月4日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 雨/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走したが、6着に終わった。

3歳（2006年）

1月22日、中6週で迎えた6戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンの菜の花賞（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。15頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のルビーレジェンドに1馬身1/4の差をつけて3勝目を手中に収めた。

2月18日、中3週で迎えた7戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るアサヒライジングを鮮やかな末脚で半馬身差し切って初の重賞タイトルを掴み取った。

4月9日、中6週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦1勝）。18頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露し、3着に入った。

5月21日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。競走中止となった。

10月15日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた10戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず17着に終わった。

11月12日、中3週で迎えた11戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、抜け出したダイワバンディットを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

12月6日、中2週で迎えた12戦目は、牝馬限定のハンデG3のクイーン賞（船橋ダート1800m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は横山典弘騎手（5戦1勝）。14頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は垂れてしまい13着に敗れた。

4歳（2007年）

1月28日、中7週で迎えた13戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚にキレが無く9着に敗れた。

3月18日、中6週で迎えた14戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、東風ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は一杯になって最後はマヤノシャドーと並んで13着同着となった。

4月1日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、勝ったピカレスクコートに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

5月13日、中5週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた16戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松岡正海騎手（2戦0勝）。18頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るアサヒライジングを上がり2位タイの末脚で半馬身差し切ってマイル女王の称号を手にした。

7月6日、鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。9着に敗れた。

9月30日、約3か月の間隔を開けて迎えた18戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は吉田隼人騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く11着に敗れた。

10月20日、中2週で迎えた19戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田隼人騎手（2戦0勝）。18頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず8着に敗れた。

11月18日、中3週で迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田隼人騎手（3戦0勝）。18頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では伸びあぐねて14着に終わった。

5歳（2008年）

2月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた21戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（3戦1勝）。16頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びが鈍く10着に終わった。