リンデンリリー（1988年生、母ラドンナリリー）

リンデンリリー（1988年3月16日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のミルジヨージ（当時13歳）と交配したラドンナリリーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）向別牧場。戦績は、中央平地7戦4勝2着1回。1991年のエリザベス女王杯(牝G1)に勝利した他、1991年のローズステークス(牝G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

野元昭厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1990年）

12月2日、デビュー戦は須貝尚介騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（京都ダート1400m 晴/重）に出走。馬体重は420kg。12頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のナリタレッドバードに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1991年）

1月6日、中4週で迎えた2戦目は、牝馬限定3歳オープンのKBS京都紅梅賞（京都芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で須貝尚介騎手（1戦1勝）。14頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて楽々と抜け出し、最後は2着のフレンチパッサーに3馬身の差をつけて1位に入線したが、その後13着に降着となった。

7月27日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の日向特別（小倉ダート1700m 雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

9月7日、中5週で迎えた4戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したスリーリゾームに半馬身届かず2着に敗北した。

9月21日、中1週で迎えた5戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下の馬籠特別（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスイホービートに5馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

10月20日、中3週で迎えた6戦目は、岡潤一郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るヤマノカサブランカを次元の違う末脚で半馬身差し切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

11月10日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岡潤一郎騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のヤマノカサブランカに2馬身の差をつけて中距離女王の座に輝いた。