イリューシブネス（2003年生、母My Sweet Caroline）

イリューシブネス（2003年4月9日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「うまく逃げること」。毛色は栗毛。種牡馬のElusive Quality（当時10歳）と交配したMy Sweet Carolineが8歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地31戦4勝2着6回。主な勝ち鞍は2008年の4歳以上1000万下。

経歴

デビュー前

武田博厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

12月24日、デビュー戦は幸英明騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。馬体重は452kg。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では逸出した伸びを見せたが、勝ったホウショウルビーにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

3歳（2006年）

1月5日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（京都ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では伸びが続かず、3着に終わった。

1月22日、中1週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のメダルハンターに7馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

2月5日、中1週で迎えた4戦目は、3歳500万下の寒梅賞（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力十分の伸びを見せたが、勝ったカルナバリートにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

2月26日、中2週で迎えた5戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神ダート1400m 雨/不良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に敗れた。

7月8日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた6戦目は、3歳以上500万下（京都ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（4戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったマヤノサムサラに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

7月30日、中2週で迎えた7戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の出雲崎特別（新潟ダート1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい10着に敗れた。

4歳（2007年）

1月28日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から26kg減らして迎えた8戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（小倉ダート1000m 曇/稍重）に出走。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

2月24日、中3週で馬体重を前走から14kg戻して迎えた9戦目は、4歳以上500万下（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（5戦1勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったマヤノダズラーに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

3月18日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上500万下（中京ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（6戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のホトダーに4馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

4月8日、中2週で迎えた11戦目は、4歳以上1000万下の千種川特別（阪神芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（7戦2勝）。12頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚が止まってしまい11着に敗れた。

4月28日、中2週で迎えた12戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（8戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に敗れた。

5月12日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（9戦2勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

7月16日、中8週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた14戦目は、3歳以上500万下（小倉ダート1000m 曇/不良）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（10戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、抜け出したスターアイルを捕まえ切れず、2馬身差の2着に敗北した。

7月28日、中1週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた15戦目は、3歳以上500万下（小倉ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で幸英明騎手（11戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、4着に終わった。

12月22日、約5か月の休養明けで迎えた16戦目は、中村将之騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京ダート1000m 小雨/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

5歳（2008年）

1月26日、中4週で迎えた17戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（京都ダート1200m 曇/稍重）に出走。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のリリーハーバーに6馬身の差をつけて制した。

2月24日、中3週で迎えた18戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 雪/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では天性の闘争本能でゴールまで力闘したが、5着に終わった。

3月9日、中1週で迎えた19戦目は、4歳以上1000万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（12戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、しっかりと末脚を伸ばして、最後は2着のアグネスハッピーに3馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

3月22日、中1週で迎えた20戦目は、生野賢一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の伊丹ステークス（阪神ダート1400m 晴/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では最後まで息が続かず16着に敗れた。

4月5日、中1週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の春風ステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（1戦0勝）。15頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず10着に敗れた。

5月25日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた22戦目は、黛弘人騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の麦秋ステークス（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。16頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では切れる脚を使えず16着に終わった。

6月28日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた23戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の安芸ステークス（阪神ダート1200m 小雨/良）に出走。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では末脚を伸ばせず9着に敗れた。

6歳（2009年）

1月11日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた24戦目は、4歳以上1600万下の大和ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前のファイティングスピリットで最後まで敢闘したが、ミリオンディスクに半馬身交わされて2着となった。

1月24日、中1週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の羅生門ステークス（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（2戦1勝）。16頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が悪くなり11着に終わった。

2月8日、中1週で迎えた26戦目は、4歳以上1600万下の橿原ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（13戦3勝）。15頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、4着を確保した。

2月21日、中1週で迎えた27戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の河原町ステークス（京都ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（14戦3勝）。15頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天賦の負けん気を発揮してゴールまで勇戦し、3着に入った。

3月21日、中3週で迎えた28戦目は、4歳以上1600万下のなにわステークス（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（15戦3勝）。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり12着に敗れた。

4月18日、中3週で迎えた29戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の鳴門ステークス（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びを欠き8着に終わった。

10月25日、約6か月半の休養明けで迎えた30戦目は、土谷智紀騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の神無月ステークス（東京ダート1400m 曇/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り14着に終わった。

11月8日、中1週で迎えた31戦目は、橋本美純騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の渡月橋ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。15頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では決め手に欠いて14着に終わった。