フィヨルドクルーズ（2001年生、母ライラアラウィ）

フィヨルドクルーズ（2001年4月20日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「フィヨルドを巡航する、スカンジナビア牝馬チャンピオンの母に因んで」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時15歳）と交配したライラアラウィが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地29戦5勝2着1回。2005年の愛知杯(牝ハンデG3)で3着に入った他、2006年の福島牝馬ステークス(牝G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大久保洋吉厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2004年）

2月1日、デビュー戦は吉田豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は510kg。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

2月28日、中3週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

4月3日、中4週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中山芝2000m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（2戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が続かず、5着に終わった。

5月2日、中3週で迎えた4戦目は、大西直宏騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（新潟芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり10着に敗れた。

5月15日、中1週で迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（3戦0勝）。15頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では脚色がやや衰え、5着に終わった。

6月13日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（4戦0勝）。18頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入った。

7月4日、中2週で迎えた7戦目は、3歳未勝利（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（5戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るマイネルピカドールを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

8月1日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（6戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて16番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

8月29日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（7戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと押しが利かず、最後はモノトーンと並んで4着同着となった。

9月11日、中1週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、小林淳一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンの紫苑ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。13頭立ての10番人気で大外13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して8番手で通過。直線では伸びが劣勢になり11着に終わった。

12月11日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から12kg絞って迎えた11戦目は、田中剛騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の尾頭橋特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず9着に終わった。

4歳（2005年）

3月19日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた12戦目は、西田雄一郎騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下の御在所特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では見所を作れず14着に終わった。

4月3日、中1週で迎えた13戦目は、高橋智大騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（福島芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入った。

4月23日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（福島芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で高橋智大騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るダンスフォーママを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて制した。

5月8日、中1週で迎えた15戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で高橋智大騎手（2戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のダブルタイトルをクビ差振り切って3勝目を掴み取った。

6月5日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で高橋智大騎手（3戦2勝）。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

7月3日、中3週で迎えた17戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の三春駒特別（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で高橋智大騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

8月14日、中5週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で高橋智大騎手（5戦2勝）。14頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に終わった。

9月11日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の白井特別（中山芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は7戦連続で高橋智大騎手（6戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり4着に敗れた。

9月25日、中1週で迎えた20戦目は、3歳以上1000万下の習志野特別（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で高橋智大騎手（7戦2勝）。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず4着に敗れた。

10月16日、中2週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で高橋智大騎手（8戦2勝）。17頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では全く伸びず15着に敗れた。

11月12日、中3週で迎えた22戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の晩秋特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（8戦1勝）。13頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、伸びてきたメジロニコラス決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

12月4日、中2週で迎えた23戦目は、3歳以上1000万下の美浦特別（中山芝2500m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（9戦1勝）。9頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5歳（2006年）

1月28日、中7週で迎えた24戦目は、4歳以上1000万下の箱根特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（10戦1勝）。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のリキアイサイレンスをアタマ差振り切って4勝目を挙げた。

2月25日、中3週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の潮来特別（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（11戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のニューヨークカフェに1馬身1/4の差をつけて5勝目を挙げた。

4月2日、中4週で迎えた26戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の湾岸ステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（12戦3勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには加われず6着に敗れた。

4月22日、中2週で迎えた27戦目は、牝馬限定G3の福島牝馬ステークス（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は高橋智大騎手（9戦2勝）。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

5月28日、中4週で迎えた28戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/稍重）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で高橋智大騎手（10戦2勝）。17頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では末脚にキレが無く15着に終わった。

6月18日、中2週で迎えた29戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は吉田豊騎手（13戦3勝）。14頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く13着に終わった。