ビクトリヤシチー（1987年生、母イタリアンシチー）

ビクトリヤシチー（1987年4月8日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のハードツービート（当時18歳）と交配したイタリアンシチーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）富川田中牧場。戦績は、中央平地20戦3勝2着4回。1990年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

奥平真治厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1989年）

8月5日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は470kg。9頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず6着に敗れた。

8月19日、中1週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた2戦目は、3歳新馬（函館ダート1000m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。7頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では決め手が足りず4着に敗れた。

9月2日、中1週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（函館芝1700m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。10頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鋭い脚を使えず8着に敗れた。

9月24日、中2週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた4戦目は、3歳未勝利（函館芝1000m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦0勝）。7頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

3歳（1990年）

2月3日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg戻して迎えた5戦目は、柏崎正次騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（小倉芝1200m 小雨/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず8着に敗れた。

2月17日、中1週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた6戦目は、4歳未勝利（小倉芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で柏崎正次騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では末脚が振るわず16着に終わった。

3月4日、中1週で迎えた7戦目は、酒井健二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳未勝利（中京ダート1700m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず8着に終わった。

4月8日、中4週で迎えた8戦目は、4歳未勝利（中山芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は柏崎正次騎手（2戦0勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るファイブテイオーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて待望の初白星を挙げた。

4月28日、中2週で迎えた9戦目は、4歳500万下（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柏崎正次騎手（3戦1勝）。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず4着に敗れた。

5月20日、中2週で迎えた10戦目は、柴田政人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。20頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

6月9日、中2週で迎えた11戦目は、4歳500万下のくちなし賞（東京芝2400m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、抜け出したツルマイアスワンにクビ差届かず2着に甘んじた。

7月7日、中3週で迎えた12戦目は、田村正光騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のほおずき賞（福島芝2000m 曇/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、勝ったジミニークリケットに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

8月12日、中4週で迎えた13戦目は、4歳以上500万下の奥尻特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（2戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るメイショウビトリアを強烈な末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて優勝

9月2日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の北海ハンデキャップ（函館芝1800m 晴/良）に牝馬ながら54kgの斤量を背負って出走。鞍上は横山典弘騎手（4戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず4着に敗れた。

9月30日、中3週で迎えた15戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンステークス（中山芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（3戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず5着に敗れた。

11月10日、中5週で迎えた16戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の八瀬特別（京都芝2400m 外回り晴/稍重）に出走。10頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚がパッとせず6着に終わった。

12月8日、中3週で迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の北総特別（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（4戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、抜け出したトウショウファルコを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

12月23日、中1週で迎えた18戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下のグッドラックハンデキャップ（中山芝2500m 晴/良）に牝馬ながら55kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（5戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったフジミリスカムに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

4歳（1991年）

1月15日、中2週で迎えた19戦目は、5歳以上900万下の初春賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（6戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のスイープザボードに1馬身3/4の差をつけて3勝目を収める

2月16日、中4週で迎えた20戦目は、白富士ステークス（東京芝2200m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で柴田政人騎手（7戦2勝）。13頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい5着に敗れた。