イチブン（2007年生、母チッキーズディスコ）

イチブン（2007年3月11日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「武士の一分」。毛色は青鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時15歳）と交配したチッキーズディスコが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は水上習孝。戦績は、中央平地23戦3勝2着6回。主な勝ち鞍は2010年の道新スポーツ賞(1000万下ハンデ)。

経歴

デビュー前

1歳のとき、水上習孝から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、山岸桂市によって1,470万円で落札された。

杉浦宏昭厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2009年）

10月24日、デビュー戦は勝浦正樹騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は496kg。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではシャープな伸びを見せたが、伸びてきたレッドバリオス決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月1日、連闘で迎えた2戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（東京芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のハンソデバンドをクビ差振り切って初白星を挙げた。

12月5日、中4週で迎えた3戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下の葉牡丹賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。13頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びが鈍く5着に敗れた。

3歳（2010年）

1月9日、中4週で迎えた4戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の寒竹賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は失速してしまい6着に敗れた。

6月12日、約5か月の休養明けで迎えた5戦目は、3歳500万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

7月11日、中3週で迎えた6戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（福島芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして前にいた7頭を差し切り、最後は2着のナイスオペラに1馬身1/4の差をつけて2勝目を手中に収めた。

8月8日、中3週で迎えた7戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の八雲特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮し、3着に入った。

8月22日、中1週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた8戦目は、3歳以上1000万下のフィリピントロフィー（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦0勝）。11頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では見事な伸び脚で猛追したが、抜け出したメジロラフィキを差し切れず、1馬身半差の2着となった。

9月20日、中3週で馬体重を前走から18kg戻して迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の道新スポーツ賞（札幌芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（3戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線に入ると、前で粘るナムラボルテージを強烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて3勝目を挙げた。

10月9日、中2週で迎えた10戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオクトーバーステークス（東京芝2400m 雨/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月27日、中6週で迎えた11戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2010プロミネントジョッキーズトロフィー（東京芝2000m 曇/良）に57kgの斤量を背負って出走。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では迫力のある伸びを見せたが、伸びてきたスノークラッシャー決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

12月25日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、3歳以上1600万下のグレイトフルステークス（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（4戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4歳（2011年）

1月9日、中1週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた13戦目は、4歳以上1600万下の迎春ステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦1勝）。10頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい7着に敗れた。

11月20日、約10か月半の休み明けで馬体重を前走から6kg絞って迎えた14戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のtvk賞（東京芝1800m 晴/稍重）に出走。10頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は力尽きて8着に敗れた。

12月18日、中3週で迎えた15戦目は、3歳以上1000万下の千葉テレビ杯（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず5着に敗れた。

5歳（2012年）

1月8日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上1000万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（3戦1勝）。15頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、抜け出したトランスワープを捕まえ切れず、3馬身差の2着となった。

1月21日、中1週で迎えた17戦目は、4歳以上1000万下の東雲賞（中山芝2000m 小雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（4戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では卓出した伸び脚で急追したが、勝ったサトノシュレンに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

2月11日、中2週で迎えた18戦目は、4歳以上1000万下の調布特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（5戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

12月22日、約10か月半の休養明けで迎えた19戦目は、3歳以上1000万下の冬至特別（中山芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（6戦1勝）。11頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、逃げるドリームヒーローに3/4馬身届かず2着となった。

6歳（2013年）

4月21日、約4か月の休養明けで迎えた20戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の石和特別（東京芝1800m 曇/重）に出走。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

10月13日、約6か月の休養明けで迎えた21戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の神奈川新聞杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。最後は力尽きて11着に終わった。

10月26日、中1週で迎えた22戦目は、3歳以上1000万下の精進湖特別（東京芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（7戦1勝）。9頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では決め手に欠いて8着に終わった。

11月17日、中2週で迎えた23戦目は、3歳以上1000万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。9頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。競走中止となった。