ピューロマジック（2021年生、母メジェルダ）

ピューロマジック（2021年2月18日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「聖なる、純粋な(西)+可能にすること」。毛色は鹿毛。種牡馬のアジアエクスプレス（当時10歳）と交配したメジェルダが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は村田牧場。2024年の北九州記念(ハンデG3)に勝利した他、2024年の葵ステークス(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、村田牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、スリーエイチレーシングによって2,970万円で落札された。

宮田敬介厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2023年）

6月17日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は460kg。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始10番手を追走。最後はバタバタになってしまい16着に敗れた。

8月6日、中6週で迎えた2戦目は、斎藤新騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（札幌芝1500m 雨/重）に出走。芝レースへの出走は初となった。14頭立ての10番人気で大外14番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では出色の末脚を繰り出し、3着に入り込んだ。

9月2日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、2歳未勝利（札幌芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で斎藤新騎手（1戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリネンワルツに約10馬身の大差をつけて未勝利戦を制した。

11月4日、中8週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で斎藤新騎手（2戦1勝）。18頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって8着に敗れた。

12月2日、中3週で迎えた5戦目は、2歳1勝クラスのさざんか賞（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で斎藤新騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然と端をきり、かなり厳しいペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でなんとか走り抜いたが、ジャスパーノワールにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

3歳（2024年）

1月6日、中4週で迎えた6戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラス（京都芝1200m 曇/良）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のアンクルクロスに2馬身の差をつけて断然の支持に応えた。

2月25日、中6週で迎えた7戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのマーガレットステークス（阪神芝1200m 小雨/重）に出走。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、速いペースで集団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のスタミナで最後まで踏ん張ったが、ナナオに交わされて2馬身半差の2着となった。

5月25日、約3か月の休み明けで迎えた8戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の葵ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で17番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の力で粘り続けて先頭を奪い、最後は2着のペアポルックスに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルを掴み取った。

6月30日、中4週で迎えた9戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1200m 曇/稍重）に牝馬ながら53kgの斤量を背負って出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は松山弘平騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、激烈なハイペースで集団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不撓の闘争本能で渋太く粘り続けて、最後は2着のヨシノイースターを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

9月8日、中9週で迎えた10戦目は、G2のセントウルステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は横山和生騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚が止まってしまい13着に敗れた。

9月29日、中2週で迎えた11戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、リードを2馬身以上保って、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず8着に終わった。