シャダイカグラ（1986年生、母ミリーバード）

シャダイカグラ（1986年3月23日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1989年にJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のリアルシヤダイ（当時7歳）と交配したミリーバードが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は野島牧場。戦績は、中央平地11戦7勝2着3回。1989年の桜花賞(牝G1)に勝利した他、1989年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

6月19日、デビュー戦は柴田政人騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（札幌ダート1000m 晴/重）に出走。馬体重は470kg。7頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったマツスイフトに詰め切れず、7馬身差の2着となった。

7月3日、中1週で馬体重を前走から20kg減らして迎えた2戦目は、3歳新馬（札幌ダート1000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて、最後は2着のスーパーワンを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

10月22日、約3か月半の休養明けで迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳400万下のりんどう賞（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るミスジュニヤスを鮮やかな末脚で3/4馬身差し切って2勝目をゲットした。

11月26日、中4週で迎えた4戦目は、2歳オープンの京都3歳ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を奪い、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のラッキーゲランに4馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

12月11日、中1週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳G3のラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、抜け出したタニノターゲットにアタマ差届かず2着に甘んじた。

3歳（1989年）

2月5日、中7週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のライトカラーに5馬身の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

3月5日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G3のペガサスステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るナルシスノワールを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて重賞ウィナーの称号を手にした。

4月9日、中4週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のホクトビーナスをアタマ差振り切って桜の女王の座に輝いた。

5月21日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦5勝）。24頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、伸びてきたライトカラー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月22日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦5勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のシンエイロータスに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

11月12日、中2週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦6勝）。20頭立ての1番人気に推されて大外20番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず20着に敗れた。