トーホウドルチェ（2005年生、母トーホウウインド）

トーホウドルチェ（2005年3月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋優しい（伊）」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサウスヴィグラス（当時9歳）と交配したトーホウウインドが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は竹島幸治。戦績は、中央平地31戦6勝2着4回、地方6戦1勝2着4回。2009年のプロキオンステークス(G3)で2着に入った他、2010年のマリーンカップ(牝Jpn3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

田島良保厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2007年）

11月17日、デビュー戦は和田竜二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は446kg。14頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

12月2日、中1週で迎えた2戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の2歳未勝利（中京ダート1000m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。14頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では矢のように疾駆したが、抜け出したトーホウグリーンを捕まえ切れず、1馬身差の2着となった。

12月22日、中2週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（中京ダート1000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川島信二騎手（1戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコウエイアンズに7馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（2008年）

3月16日、約3か月の間隔を開けて迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳500万下（阪神ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で川島信二騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

3月29日、中1週で迎えた5戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のドリームクラウンをクビ差振り切って2勝目をマークした。

4月27日、中3週で迎えた6戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの橘ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。13頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

6月8日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳1000万下のあじさいステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。11頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着を確保した。

7月5日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の白河特別（福島芝1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや鈍り、4着に終わった。

7月27日、中2週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下の稲妻特別（新潟芝1000m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。3着に終わった。

12月20日、約5か月の休み明けで迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の北摂特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（2戦0勝）。11頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。端をきり、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はガス欠状態になり7着に終わった。

4歳（2009年）

1月10日、中2週で迎えた11戦目は、渡辺薫彦騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

1月25日、中1週で迎えた12戦目は、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は幸英明騎手（3戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端をきる形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

2月22日、中3週で迎えた13戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都ダート1200m 雨/稍重）に出走。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。主導権を握り、若干速いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のオオヒメに2馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

3月8日、中1週で迎えた14戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のブラッドストーンステークス（中山ダート1200m 曇/稍重）に52kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。端を奪い、緩みのないペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず6着に沈んだ。

4月18日、中5週で迎えた15戦目は、4歳以上1600万下の鳴門ステークス（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のストーリーテリングを半馬身振り切って勝利を手に入れた。

5月17日、中3週で迎えた16戦目は、飯田祐史騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの栗東ステークス（京都ダート1200m 雨/稍重）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

6月27日、中5週で迎えた17戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の安芸ステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るスーサンライダーを交わし去り、最後は2馬身の差をつけて5勝目を手に入れた。

7月12日、中1週で迎えた18戦目は、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は和田竜二騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、伸びてきたランザローテ決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

10月24日、約3か月半の休養明けで迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンの室町ステークス（京都ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（2戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

11月7日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた20戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（1戦0勝）。16頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は力尽きて13着に終わった。

12月19日、中5週で迎えた21戦目は、ギャラクシーステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（2戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

5歳（2010年）

1月16日、中3週で迎えた22戦目は、大和ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（3戦2勝）。13頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚色が衰えて8着に敗れた。

2月27日、中5週で迎えた23戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、千葉ステークス（中山ダート1200m 晴/不良）に出走。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では天性の闘争心でゴールまで力闘し、3着に入った。

4月14日、中6週で迎えた24戦目は、牝馬限定Jpn3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は四位洋文騎手（4戦2勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて、最後は2着のラヴェリータをハナ差振り切って初の重賞タイトルを奪取した。

6月5日、中6週で馬体重を前走から15kg増やして迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンの天王山ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（5戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、サマーウインドに交わされて1馬身3/4差の2着に敗北した。

7月7日、中4週で迎えた26戦目は、牝馬限定Jpn3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で四位洋文騎手（6戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったラヴェリータに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

9月4日、中7週で迎えた27戦目は、BSN賞（新潟ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

9月20日、中1週で迎えた28戦目は、エニフステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち味のタフネスで最後まで奮闘したが、勝ったケイアイガーベラに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

10月9日、中2週で迎えた29戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、ペルセウスステークス（東京ダート1400m 雨/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ6着に沈んだ。

6歳（2011年）

1月15日、約3か月半の休養明けで迎えた30戦目は、大和ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は川島信二騎手（3戦1勝）。16頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい13着に敗れた。

2月5日、中2週で迎えた31戦目は、すばるステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天稟の闘争本能でゴールまで力走し、3着に入った。

3月21日、中5週で迎えた32戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのポラリスステークス（阪神ダート1400m 曇/不良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい15着に敗れた。

4月20日、中3週で迎えた33戦目は、Jpn3の東京スプリント（大井ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は四位洋文騎手（7戦3勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びを欠き7着に終わった。

5月15日、中3週で迎えた34戦目は、ハンデ戦でオープンの栗東ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（4戦0勝）。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では渾身の力で末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のワールドワイドを半馬身振り切って1着ゴールを果たした。

7月6日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた35戦目は、牝馬限定Jpn3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（5戦1勝）。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、勝ったラヴェリータに詰め切れず、6馬身差の2着となった。

8月16日、中5週で迎えた36戦目は、ハンデJpn3のサマーチャンピオン（佐賀ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（6戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、勝ったスーニに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

9月8日、中2週で迎えた37戦目は、地方重賞のオーバルスプリント（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（7戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち味のスタミナで最後まで奮闘したが、ダイショウジェットに交わされて5馬身差の2着に敗北した。