アイティアビー（2006年生、母トウキュウアビー）

アイティアビー（2006年3月5日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋母名の一部」。毛色は青毛。種牡馬のフジキセキ（当時14歳）と交配したトウキュウアビーが12歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）岩見牧場。戦績は、中央平地9戦0勝2着1回、地方20戦6勝2着4回。主な勝ち鞍は2011年の水彩都市・江東特別(一般C1二)。

経歴

デビュー前

矢野照正厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2008年）

8月30日、デビュー戦は内田博幸騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（新潟芝1400m 曇/稍重）に出走。馬体重は450kg。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず6着に敗れた。

9月20日、中2週で迎えた2戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝1200m 外回り晴/重）に出走。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したタイキジャガーに半馬身届かず2着に敗北した。

10月11日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（東京芝1400m 雨/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く8着に敗れた。

11月2日、中2週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（東京芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

3歳（2009年）

10月3日、約11か月の休養明けで迎えた5戦目は、3歳未勝利（中山ダート1200m 雨/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は木幡初広騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではいいところがなく12着に敗れた。

12月7日、中8週で迎えた6戦目は、井上俊彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定戦のハマシギ賞（船橋ダート1500m 晴/重）に出走。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

4歳（2010年）

1月2日、中3週で迎えた7戦目は、水野貴史騎手を鞍上に迎えて、一般C2六七八（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では上々の伸びを見せたが、抜け出したトレノソルーテにアタマ差届かず2着に甘んじた。

1月12日、中0週で迎えた8戦目は、本橋孝太騎手を鞍上に迎えて、一般C2二三（船橋ダート1200m 雨/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

2月10日、中3週で迎えた9戦目は、越生梅まつり賞（浦和ダート1500m 曇/稍重）に出走。鞍上は水野貴史騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では見事な伸び脚で驀進したが、伸びてきたヴァーツスカイ決め手に屈してハナ差の2着に惜敗した。

2月22日、中1週で迎えた10戦目は、一般C2二三（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は本橋孝太騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のトオノボーイに3馬身の差をつけて待望の初勝利を挙げた。

3月24日、中3週で迎えた11戦目は、幸手桜祭賞（浦和ダート1400m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で本橋孝太騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るデルタダートを自慢の末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

4月18日、中3週で迎えた12戦目は、丹内祐次騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（福島芝1800m 晴/稍重）に出走。16頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではいい脚を見せられず10着に終わった。

8月15日、約4か月の休養明けで迎えた13戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（新潟ダート1200m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず11着に終わった。

9月11日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（1戦0勝）。13頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では速い脚を使えず9着に終わった。

9月26日、中1週で迎えた15戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（札幌ダート1700m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で丹内祐次騎手（2戦0勝）。12頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では全く伸びず10着に終わった。

10月27日、中3週で迎えた16戦目は、オクトーバースター賞（川崎ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は水野貴史騎手（2戦0勝）。11頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が衰えて9着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた17戦目は、トパーズスター賞（川崎ダート1500m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で水野貴史騎手（3戦0勝）。12頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では決め手に欠いて8着に終わった。

5歳（2011年）

3月1日、約3か月半の休養明けで迎えた18戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、一般C2五六七（川崎ダート1400m 曇/不良）に出走。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5月3日、中8週で迎えた19戦目は、一般C2三四（船橋ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は本橋孝太騎手（3戦2勝）。14頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るガリンペイロを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて制した。

5月16日、中1週で迎えた20戦目は、一般C2二三（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で本橋孝太騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したダークセクターに半馬身届かず2着に敗北した。

6月13日、中3週で迎えた21戦目は、さくらんぼ特別（川崎ダート1500m 曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で本橋孝太騎手（5戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るネオカーニバルを次元の違う末脚で半馬身差し切って4勝目を収める

7月6日、中2週で迎えた22戦目は、牝馬限定戦の織姫賞（川崎ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で本橋孝太騎手（6戦4勝）。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

7月26日、中2週で迎えた23戦目は、一般C1四（川崎ダート1500m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で本橋孝太騎手（7戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のマッシュアップに3馬身の差をつけて優勝

8月16日、中2週で迎えた24戦目は、水彩都市・江東特別（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で本橋孝太騎手（8戦5勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るエアベルヴューを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて6勝目を獲得した。

9月12日、中3週で迎えた25戦目は、オフトひたちなか賞（大井ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で本橋孝太騎手（9戦6勝）。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では物凄い伸び脚で急追したが、抜け出したライトレジーナを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

12月6日、約3か月の間隔を開けて迎えた26戦目は、フェイスフルビット特別（船橋ダート1600m 曇/重）に出走。鞍上は8戦連続で本橋孝太騎手（10戦6勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

12月28日、中2週で迎えた27戦目は、ウインターテール賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で本橋孝太騎手（11戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6歳（2012年）

1月11日、中1週で迎えた28戦目は、吉原寛人騎手を鞍上に迎えて、フレンドリーブーツ特別（船橋ダート1800m 晴/良）に出走。14頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では全く伸びず8着に終わった。

1月31日、中2週で迎えた29戦目は、水仙特別（浦和ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は本橋孝太騎手（12戦6勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く8着に敗れた。