ゼッツー（2001年生、母コウマンソブリン）

ゼッツー（2001年4月17日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「過去に若者のあこがれであった二輪車の愛称（カワサキＺＩＩ）」。毛色は鹿毛。種牡馬のジェニュイン（当時9歳）と交配したコウマンソブリンが17歳のときに産んだ10番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は西村和夫。戦績は、中央平地20戦3勝2着3回。主な勝ち鞍は2006年の文知摺特別(500万下)。

経歴

デビュー前

1歳のとき、西村和夫から「北海道8月市場サラブレッド1歳」に上場され、JRA日本中央競馬会によって903万円で落札された。

小島茂之厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2003年）

6月22日、デビュー戦は吉田豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は500kg。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に敗れた。

8月31日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた2戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（札幌芝1800m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では見所を作れず7着に敗れた。

3歳（2004年）

3月6日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg戻して迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のサクラスペリオールに2馬身半の差をつけて未勝利戦を制した。

3月28日、中2週で迎えた4戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。先手を奪い、息の入らないペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、ベルーガに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

4月11日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の滝桜賞（福島ダート1700m 曇/良）に出走。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したダイワネバダに3/4馬身届かず2着に敗北した。

5月1日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた6戦目は、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は吉田豊騎手（1戦0勝）。17頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。ハナを取り切り、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り17着に終わった。

5月30日、中3週で迎えた7戦目は、3歳500万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで粘り続けて、最後は2着のスプートニクに1馬身1/4の差をつけてファンの期待に応えた。

7月11日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の竜飛崎特別（函館ダート1700m 雨/不良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では脚が残っておらず10着に敗れた。

4歳（2005年）

1月30日、約7か月の休み明けで迎えた9戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1000万下の立川特別（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮し、3着に入った。

2月27日、中3週で迎えた10戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ミドルペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が鈍り12着に敗れた。

3月13日、中1週で迎えた11戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の鎌ケ谷特別（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。14頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

4月23日、中5週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた12戦目は、4歳以上1000万下（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びあぐねて6着に敗れた。

5月8日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上1000万下（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦0勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい16着に敗れた。

5歳（2006年）

4月1日、約11か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた14戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（福島ダート1700m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を奪い、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

4月23日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた15戦目は、4歳以上500万下の文知摺特別（福島ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のシャインリザルトに1馬身1/4の差をつけて久方ぶりに勝利を挙げた。

5月21日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の中ノ岳特別（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で中舘英二騎手（2戦1勝）。15頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、ビッググラスに半馬身交わされて2着となった。

6月17日、中3週で迎えた17戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の樟葉特別（京都ダート1800m 雨/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では速い脚を持続できず、最後はサンワードランと並んで5着同着となった。

7月9日、中2週で迎えた18戦目は、3歳以上1000万下の彦星賞（福島ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は中舘英二騎手（3戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では決め手が足りず12着に敗れた。

8月12日、中4週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた19戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の瀬波温泉特別（新潟ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で中舘英二騎手（4戦1勝）。15頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚が止まってしまい15着に終わった。

12月2日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg絞って迎えた20戦目は、3歳以上1000万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（3戦0勝）。16頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は失速してしまい16着に敗れた。