ヴェロックス（2016年生、母セルキス）

ヴェロックス（2016年3月4日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「素早い(ラテン語)」。毛色は鹿毛。種牡馬のジャスタウェイ（当時7歳）と交配したセルキスが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年の皐月賞(G1)で2着に入った他、2019年の日本ダービー（東京優駿）(G1)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、金子真人ホールディングスによって5,184万円で落札された。

中内田充正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2018年）

8月5日、デビュー戦は浜中俊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（小倉芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は492kg。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るプラネットアースを次元の違う末脚で交わし去り、最後は8馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月15日、中5週で迎えた2戦目は、2歳オープンの野路菊ステークス（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦1勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したカテドラルを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗れた。

11月17日、中8週で迎えた3戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3歳（2019年）

1月19日、中8週で迎えた4戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のサトノウィザードに1馬身3/4の差をつけて勝利をモノにする

3月16日、中7週で迎えた5戦目は、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて楽々と抜け出し、最後は2着のワールドプレミアに3馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

4月14日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では卓出した伸び脚で驀進したが、伸びてきたサートゥルナーリア決め手に屈してアタマ差の2着に惜敗した。

5月26日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

9月22日、約4か月の休養明けで迎えた8戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（4戦2勝）。8頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったサートゥルナーリアに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

10月20日、中3週で迎えた9戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（5戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月22日、中8週で迎えた10戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で川田将雅騎手（6戦2勝）。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず8着に敗れた。

4歳（2020年）

2月23日、中8週で迎えた11戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で川田将雅騎手（7戦2勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では切れる脚を使えず9着に敗れた。

12月12日、約10か月の休養明けで迎えた12戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で川田将雅騎手（8戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

5歳（2021年）

1月17日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデG2の日経新春杯（中京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で川田将雅騎手（9戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚を伸ばせず9着に敗れた。

6月13日、約5か月の休養明けで迎えた14戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（2戦1勝）。18頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着に入った。

8月15日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、ハンデG3の農林水産省賞典小倉記念（小倉芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（3戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が悪くなり7着に敗れた。

10月10日、中7週で迎えた16戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（4戦1勝）。13頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く7着に敗れた。

11月27日、中6週で迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。17頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、6着に終わった。

6歳（2022年）

1月5日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、ハンデG3の京都金杯（中京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（5戦1勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず7着に終わった。

2月6日、中4週で迎えた19戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に出走。15頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が衰えて10着に終わった。

2月20日、中1週で迎えた20戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/稍重）に出走。16頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では伸びが劣勢になり13着に終わった。

2022年6月29日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。