サトノウィザード（2016年生、母ブロードストリート）

サトノウィザード（2016年3月30日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+魔術師」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時8歳）と交配したブロードストリートが11歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は下河辺牧場。2021年の富士ステークス(G2)で2着に入った他、2019年の若駒ステークス(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2018年）

10月14日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は482kg。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るカントルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2019年）

1月19日、約3か月の休み明けで迎えた2戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、勝ったヴェロックスに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

2月16日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下のつばき賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず5着に敗れた。

4月13日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の山藤賞（中山芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚に勢いがなく最後はミチビキと並んで7着同着となった。

12月28日、約8か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg戻して迎えた5戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、6着に終わった。

4歳（2020年）

1月25日、中3週で迎えた6戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1勝クラス（京都芝1800m 外回り曇/稍重）に出走。9頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたパトリック決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

2月29日、中4週で迎えた7戦目は、4歳以上1勝クラス（阪神芝1800m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線に入ると、前で粘るマルモネオフォースを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

7月12日、約4か月半の休養明けで迎えた8戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスのシンガポールターフクラブ賞（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。15頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

8月1日、中2週で迎えた9戦目は、3歳以上2勝クラスの月岡温泉特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のラルナブリラーレに3馬身の差をつけて3勝目を手に入れた。

9月5日、中4週で迎えた10戦目は、3歳以上3勝クラスの長岡ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（3戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、抜け出したワンダープチュックに半馬身届かず2着に敗北した。

10月18日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの大原ステークス（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したレイパパレを差し切れず、2馬身差の2着に敗北した。

11月7日、中2週で迎えた12戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスのノベンバーステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

11月29日、中2週で迎えた13戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの立雲峡ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のアルティマリガーレをハナ差振り切って制した。

5歳（2021年）

1月9日、中5週で迎えた14戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島良太騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を披露し、4着に入った。

2月7日、中3週で迎えた15戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で鮫島良太騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず9着に敗れた。

8月1日、約6か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた16戦目は、関越ステークス（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のウインイクシードを3/4馬身振り切って久しぶりの一戦を制した。

10月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。17頭立ての9番人気で大外17番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したソングラインにクビ差届かず2着となった。