サラーブ（2015年生、母サマーハ）

サラーブ（2015年3月18日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「蜃気楼（アラビア語）」。毛色は鹿毛。種牡馬のルーラーシップ（当時8歳）と交配したサマーハが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地5戦2勝2着1回。2020年の秋桜賞(牝地方重賞)に勝利した他、2020年のシンデレラマイルトライアル(牝)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

シルクホースクラブにて総額2,800万円（5.6万×500口）で一口馬主が募集された。

木村哲也厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2017年）

9月16日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中山芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は482kg。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

12月10日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、V.シュミノー騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のスナップドラゴンに2馬身半の差をつけて未勝利戦を制した。

3歳（2018年）

6月17日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走からさらに16kg増やして迎えた3戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（東京芝1800m 曇/良）に出走。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

9月1日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（新潟ダート1800m 小雨/不良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のポルカシュネルに1馬身1/4の差をつけて2勝目を奪取した。

10月28日、中7週で迎えた5戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の河口湖特別（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のガッツで最後まで崩れずに走り抜いたが、パイルーチェに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

4歳（2019年）

1月5日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

3月9日、中8週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、伸びてきたバニーテール決め手に屈してハナ差の2着に惜敗した。

6月22日、約3か月半の休養明けで迎えた8戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上2勝クラスの日野特別（東京ダート1600m 雨/重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したタマモカトレアに3/4馬身届かず2着に敗北した。

8月4日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上2勝クラスのポプラ特別（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るグッバイガールを凄まじい末脚で半馬身差し切ってファンの支持に応えた。

2019年8月8日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。

10月3日、中8週で迎えた10戦目は、御神本訓史騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定Jpn2のレディスプレリュード（大井ダート1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では見せ場を作れず5着に敗れた。

11月4日、中4週で迎えた11戦目は、牝馬限定Jpn1のJBCレディスクラシック（浦和ダート1400m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で御神本訓史騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で大外12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く7着に敗れた。

12月30日、中7週で迎えた12戦目は、町田直希騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定S3の東京シンデレラマイル（大井ダート1600m 内回り曇/稍重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり6着に敗れた。

5歳（2020年）

2月27日、中7週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、森泰斗騎手を鞍上に迎えて、朧月賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るサンロアノークを交わし去り、最後は2馬身の差をつけて4勝目を手にした。

4月22日、中7週で馬体重を前走から5kg戻して迎えた14戦目は、牝馬限定S3のしらさぎ賞（浦和ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で森泰斗騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月4日、中5週で迎えた15戦目は、神楽坂オープン（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で森泰斗騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたミヤジフランガン決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

7月15日、中5週で迎えた16戦目は、Jpn3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で森泰斗騎手（3戦1勝）。10頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では今一つ伸び切れず6着に敗れた。

8月18日、中4週で迎えた17戦目は、牝馬限定地方重賞の読売レディス杯（金沢ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で森泰斗騎手（4戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では弾けるように急駛したが、勝ったアークヴィグラスに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

9月17日、中3週で迎えた18戦目は、赤岡修次騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定地方重賞の秋桜賞（名古屋ダート1400m 曇/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウラガーノに8馬身の差をつけて制した。

10月8日、中2週で迎えた19戦目は、牝馬限定Jpn2のレディスプレリュード（大井ダート1800m 雨/不良）に出走。鞍上は御神本訓史騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

11月19日、中5週で迎えた20戦目は、牝馬限定オープンのシンデレラマイルトライアル（大井ダート1600m 内回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は森泰斗騎手（5戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったダノンレジーナに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

6歳（2021年）

1月28日、中9週で迎えた21戦目は、多摩川オープン（川崎ダート1600m 雪/不良）に出走。鞍上は2戦連続で森泰斗騎手（6戦1勝）。13頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では末脚を伸ばせず8着に敗れた。

2021年1月29日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。