アークヴィグラス（2016年生、母キセキノショウリ）

アークヴィグラス（2016年5月18日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名＋父名の一部」。2018年にNARグランプリ2歳最優秀牝馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のサウスヴィグラス（当時20歳）と交配したキセキノショウリが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は村上牧場。2018年のエーデルワイス賞(牝Jpn3)に勝利した他、2018年の東京2歳優駿(牝S1)を制するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、中本牧場から「北海道オータムセールサラブレッド1歳」に上場され、アークフロンティアによって669.6万円で落札された。

小野望厩舎（北海道）へ入厩。

2歳（2018年）

5月31日、デビュー戦は阿部龍騎手を鞍上に据えて、2歳戦のフレッシュチャレンジ（門別ダート1000m 曇/重）に出走。馬体重は438kg。10頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るシーザスターライトを驚異的な末脚でアタマ差だけ差し切って初勝利を挙げた。

6月28日、中3週で迎えた2戦目は、瀧川寿希也騎手を鞍上に迎えて、2歳地方重賞の栄冠賞（門別ダート1200m 曇/重）に出走。14頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を持続できず、5着に終わった。

7月31日、中4週で迎えた3戦目は、石川倭騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのカーネリアン特別（門別ダート1200m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい5着に敗れた。

8月16日、中1週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳地方重賞のフルールカップ（門別ダート1000m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で石川倭騎手（1戦0勝）。9頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。他馬と併走しながらハナを切る形となり、で馬群を牽引。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のパレスラブリーに2馬身の差をつけて2勝目を収める

8月30日、中1週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳地方重賞のリリーカップ（門別ダート1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で石川倭騎手（2戦1勝）。7頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るゲッテルフンケンを強烈な末脚で半馬身差し切って3勝目をマークした。

10月16日、中6週で迎えた6戦目は、牝馬限定2歳Jpn3のエーデルワイス賞（門別ダート1200m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で石川倭騎手（3戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。他馬と併走しながら先頭に立ち、でレースを引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて、最後は2着のデンバーテソーロをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

11月27日、中5週で迎えた7戦目は、2歳S2のローレル賞（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は瀧川寿希也騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のダバイダバイを半馬身振り切って破竹の4連勝を決めた。

12月31日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定2歳S1の東京2歳優駿（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で瀧川寿希也騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のラブミーピンクに2馬身の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

3歳（2019年）

2月11日、中5週で馬体重を前走から7kg絞って迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で瀧川寿希也騎手（3戦2勝）。9頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚を伸ばせず9着に終わった。

3月27日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の桜花賞（浦和ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で瀧川寿希也騎手（4戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では瞬発力に優れた末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月23日、中3週で迎えた11戦目は、森泰斗騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳S1の東京プリンセス賞（大井ダート1800m 曇/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ハナを取り切り、落ち着いたペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではシャープな伸びを見せたが、トーセンガーネットに交わされて2馬身差の2着に敗北した。

6月12日、中6週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳Jpn2の関東オークス（川崎ダート2100m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で森泰斗騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では生来の闘争本能でどうにかこうにかゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

10月23日、約4か月半の休み明けで迎えた13戦目は、牝馬限定3歳オープンのサルビアカップ（川崎ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で森泰斗騎手（2戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が鈍り12着に敗れた。

11月14日、中2週で迎えた14戦目は、本橋孝太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定オープンのシンデレラマイルトライアル（大井ダート1600m 内回り晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が悪くなり8着に敗れた。

12月30日、中6週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、的場文男騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定S3の東京シンデレラマイル（大井ダート1600m 内回り曇/稍重）に出走。16頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではいい脚を見せられず9着に敗れた。

4歳（2020年）

1月23日、中2週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた16戦目は、’20ウインタースプリント（大井ダート1200m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で的場文男騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚勢が鈍り11着に敗れた。

4月2日、中9週で迎えた17戦目は、張田昂騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定Jpn3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 晴/重）に出走。14頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では鋭い脚を使えず12着に終わった。

4月22日、中2週で迎えた18戦目は、牝馬限定S3のしらさぎ賞（浦和ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で張田昂騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず5着に終わった。

6月17日、中7週で迎えた19戦目は、牝馬限定地方重賞のヒダカソウカップ（門別ダート1600m 内回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は石川倭騎手（4戦3勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、クオリティスタートにハナ差交わされて2着に甘んじた。

7月2日、中1週で迎えた20戦目は、地方重賞のグランシャリオ門別スプリント（門別ダート1000m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で石川倭騎手（5戦3勝）。8頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚を伸ばせず4着に敗れた。

8月18日、中6週で迎えた21戦目は、吉原寛人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定地方重賞の読売レディス杯（金沢ダート1500m 晴/良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のサラーブに3馬身の差をつけて久々に勝利を挙げた。

9月17日、中3週で迎えた22戦目は、牝馬限定地方重賞の秋桜賞（名古屋ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で吉原寛人騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。競走中止となった。

2020年9月25日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。