エレーヌ（2007年生、母トラックマグナ）

エレーヌ（2007年3月31日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「人名」。毛色は栗毛。種牡馬のダイタクリーヴァ（当時10歳）と交配したトラックマグナが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は田上光征。戦績は、中央平地3戦0勝、地方23戦11勝2着3回。2010年の東海ダービー(地方重賞)に勝利した他、2010年の兵庫サマークイーン賞(牝地方重賞)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、田上光征から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」と「北海道オータムセールサラブレッド1歳」に上場されたがいずれも主取りとなった。

角川秀樹厩舎（北海道）へ入厩。

2歳（2009年）

8月20日、デビュー戦は桑村真明騎手を鞍上に据えて、2歳戦のフレッシュチャレンジ（門別ダート1000m 雨/稍重）に出走。馬体重は448kg。7頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚が残っておらず4着に敗れた。

9月2日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、2歳戦のルーキーチャレンジ（門別ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で桑村真明騎手（1戦0勝）。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。他馬と併走しながら逃げる恰好となり、でレースを牽引。道中で単騎先頭に変わり、1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて、最後は2着のゼイタクザンマイをハナ差振り切って初白星を挙げた。

9月17日、中1週で迎えた3戦目は、2歳オープンのディクタット賞（門別ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で桑村真明騎手（2戦1勝）。7頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始4番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい4着に終わった。

10月15日、中3週で迎えた4戦目は、2歳戦のフォーティナイナーズサン賞（門別ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で桑村真明騎手（3戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に敗れた。

10月29日、中1週で迎えた5戦目は、2歳戦のJAしずない万馬券特別（門別ダート1200m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で桑村真明騎手（4戦1勝）。12頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したロマンスに半馬身届かず2着となった。

11月11日、中1週で迎えた6戦目は、2歳戦の十勝軽種馬農業協同組合特別（門別ダート1200m 曇/重）に出走。鞍上は6戦連続で桑村真明騎手（5戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始5番手を追走。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったブレイクスルーに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

12月13日、中4週で迎えた7戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。8頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず7着に終わった。

12月30日、中1週で迎えた8戦目は、筒井勇介騎手を鞍上に迎えて、2歳（笠松ダート1400m 曇/良）に出走。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして前にいた7頭を差し切り、最後は2着のベストドレッサーに1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

3歳（2010年）

1月9日、中0週で迎えた9戦目は、3歳500万下の福寿草特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は吉田稔騎手（1戦0勝）。13頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず8着に終わった。

1月21日、中1週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の園田クイーンセレクション（園田ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は筒井勇介騎手（1戦1勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。競走中止となった。

2月23日、中4週で迎えた11戦目は、3歳（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で筒井勇介騎手（2戦1勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るバトルアツヒメを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

3月5日、中0週で迎えた12戦目は、3歳地方重賞のスプリングカップ（名古屋ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で筒井勇介騎手（3戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のタンブリングダンスをアタマ差振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

3月14日、連闘で迎えた13戦目は、3歳500万下の沈丁花賞（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は吉田稔騎手（2戦0勝）。16頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず9着に終わった。

4月2日、中2週で迎えた14戦目は、3歳地方重賞の新緑賞（笠松ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は筒井勇介騎手（4戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のタンブリングダンスに1馬身半の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

4月19日、中1週で迎えた15戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の日高賞（水沢ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で筒井勇介騎手（5戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るコロニアルペガサスを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

4月25日、連闘で迎えた16戦目は、牝馬限定3歳KJ1のル・プランタン賞（佐賀ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で筒井勇介騎手（6戦5勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のコロニアルペガサスに2馬身半の差をつけて圧倒的人気に応えた。

5月13日、中2週で迎えた17戦目は、牝馬限定3歳地方重賞ののじぎく賞（園田ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で筒井勇介騎手（7戦6勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のアートオブビーンを半馬身振り切って破竹の4連勝を決めた。

6月4日、中2週で迎えた18戦目は、3歳地方重賞の東海ダービー（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で筒井勇介騎手（8戦7勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のラッキーサンライズを半馬身振り切って怒涛の5連勝を決めた。

6月16日、中1週で迎えた19戦目は、Jpn2の天馬賞（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で筒井勇介騎手（9戦8勝）。14頭立ての7番人気で大外14番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

7月2日、中1週で迎えた20戦目は、ムーンストーンオープン（名古屋ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で筒井勇介騎手（10戦8勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、3着に終わった。

7月14日、中1週で迎えた21戦目は、3歳Jpn1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で筒井勇介騎手（11戦8勝）。12頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚に勢いがなく10着に終わった。

7月27日、中1週で迎えた22戦目は、牝馬限定地方重賞の読売レディス杯（金沢ダート1500m 晴/良）に牝馬ながら54kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で筒井勇介騎手（12戦8勝）。12頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮し、3着に入った。

8月13日、中1週で迎えた23戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の東海クイーンカップ（名古屋ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で筒井勇介騎手（13戦8勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るピュアストーンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

8月25日、中1週で迎えた24戦目は、牝馬限定地方重賞の兵庫サマークイーン賞（園田ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で筒井勇介騎手（14戦9勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のキーポケットをクビ差振り切って勝利数を11に伸ばす

8月30日、連闘で迎えた25戦目は、牝馬限定地方重賞のビューチフル・ドリーマーカップ（水沢ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で筒井勇介騎手（15戦10勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったマイネベリンダに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

9月21日、中2週で迎えた26戦目は、牝馬限定地方重賞のノースクイーンカップ（門別ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で筒井勇介騎手（16戦10勝）。13頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。でレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず13着に敗れた。