タチバナビゼン（1985年生、母アクロスザスカイ）

タチバナビゼン（1985年5月25日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のダンサーズイメージ（当時20歳）と交配したアクロスザスカイが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は青森県、生産者は（有）明成牧場。戦績は、中央平地21戦6勝2着1回。1988年の菜の花賞(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

成宮明光厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1987年）

10月10日、デビュー戦は中舘英二騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（東京芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は458kg。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のリアルプリンセスに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

10月24日、中1週で迎えた2戦目は、安田富男騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳400万下のサフラン賞（東京芝1400m 雨/稍重）に出走。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚を失くしてしまい10着に敗れた。

11月14日、中2週で迎えた3戦目は、蛯沢誠治騎手を鞍上に迎えて、3歳400万下の黄菊賞（東京ダート1400m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。8頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るナイルグリーンを別次元の末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて勝利をモノにする

12月19日、中4週で迎えた4戦目は、2歳G3のテレビ東京賞3歳牝馬ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（1戦1勝）。13頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後は脚色が衰えて11着に敗れた。

3歳（1988年）

3月26日、約3か月半の休養明けで迎えた5戦目は、3歳オープンの菜の花賞（東京芝1400m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯沢誠治騎手（2戦1勝）。8頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では堅実に脚を伸ばしたが、抜け出したアドバンスモアを差し切れず、3馬身半差の2着となった。

5月1日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯沢誠治騎手（3戦1勝）。16頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では伸びあぐねて14着に終わった。

8月20日、約3か月半の休み明けで迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の信濃川特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は中舘英二騎手（1戦1勝）。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には届かず4着に敗れた。

9月10日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の阿賀野川特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は蛯沢誠治騎手（4戦1勝）。7頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後はバテてしまい7着に敗れた。

9月25日、中1週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の加治川特別（新潟芝1400m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯沢誠治騎手（5戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では末脚が冴えず12着に敗れた。

10月8日、中1週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の錦秋特別（東京ダート1400m 小雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で蛯沢誠治騎手（6戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではにじり寄るように前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のリーガルシンセイをクビ差振り切って3勝目をつかんだ。

4歳（1989年）

6月4日、約8か月の休み明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた11戦目は、5歳以上1400万下の欅ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯沢誠治騎手（7戦2勝）。14頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切り、4着に入り込んだ。

6月18日、中1週で迎えた12戦目は、5歳以上1400万下の上越ステークス（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯沢誠治騎手（8戦2勝）。10頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見所を作れず7着に敗れた。

7月23日、中4週で迎えた13戦目は、4歳以上900万下の麒麟山特別（新潟ダート1700m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で蛯沢誠治騎手（9戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るホリバンダイを次元の違う末脚で交わし去り、最後は約11馬身の大差をつけて勝利を手に入れた。

9月23日、中8週で迎えた14戦目は、4歳以上1400万下のセプテンバーステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で蛯沢誠治騎手（10戦3勝）。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に終わった。

10月14日、中2週で迎えた15戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で蛯沢誠治騎手（11戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に敗れた。

11月18日、中4週で迎えた16戦目は、4歳以上1400万下の霜月ステークス（東京ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は9戦連続で蛯沢誠治騎手（12戦3勝）。11頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のカネヤマトウショウに3馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。

5歳（1990年）

3月25日、約4か月の休養明けで迎えた17戦目は、アクアマリンステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で蛯沢誠治騎手（13戦4勝）。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず11着に敗れた。

6月30日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた18戦目は、ハンデ戦の阿武隈ステークス（福島ダート1700m 曇/重）に出走。鞍上は11戦連続で蛯沢誠治騎手（14戦4勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のハッピィーギネスをクビ差振り切って6勝目を挙げた。

9月9日、中9週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた19戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は12戦連続で蛯沢誠治騎手（15戦5勝）。12頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら10番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず9着に終わった。

10月13日、中4週で迎えた20戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は13戦連続で蛯沢誠治騎手（16戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

11月3日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた21戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で蛯沢誠治騎手（17戦5勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい13着に敗れた。