レッドチリペッパー（1996年生、母Raise a Carter）

レッドチリペッパー（1996年4月4日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、繁殖牝馬。毛色は芦毛。種牡馬のUnbridled（当時9歳）と交配したRaise a Carterが7歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地20戦5勝2着3回、地方1戦0勝。1999年のNHKマイルカップ(G1)で3着に入った他、1999年の富士ステークス(G3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

松田博資厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1998年）

11月8日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は470kg。13頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出し、3着に入った。

11月22日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では印象的な伸び脚で追い上げたが、勝ったヒシピナクルに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

12月13日、中2週で迎えた3戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝1600m 晴/良）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のドラゴンスペシャルをクビ差振り切って初白星を挙げた。

3歳（1999年）

1月6日、中2週で迎えた4戦目は、4歳500万下の白梅賞（京都芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のヒシピナクルに2馬身の差をつけて2勝目を手に入れた。

1月31日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳オープンのクロッカスステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のサヤカに2馬身半の差をつけて断トツの支持に応えた。

2月21日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（4戦2勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では印象的な伸び脚で驀進したが、勝ったウメノファイバーにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

3月20日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったサヤカを半馬身捉え切れず2着に敗北した。

5月16日、中7週で迎えた8戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（6戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、3着に終わった。

7月4日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（7戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

10月24日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg絞って迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で藤田伸二騎手（8戦2勝）。18頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では伸びあぐねて12着に敗れた。

11月27日、中4週で迎えた11戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のブロードアピールに3馬身の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

12月19日、中2週で迎えた12戦目は、M.ロバーツ騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

4歳（2000年）

1月29日、中5週で迎えた13戦目は、銀嶺ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は藤田伸二騎手（9戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

2月20日、中2週で迎えた14戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（10戦2勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず14着に終わった。

3月11日、中2週で迎えた15戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を弾けさせて、最後は2着のエイダイクインに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

6月4日、約3か月の間隔を開けて迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（11戦2勝）。18頭立ての11番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位争いには絡めず14着に終わった。

7月9日、中4週で迎えた17戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではいいところがなく10着に敗れた。

8月13日、中4週で迎えた18戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田康彦騎手（1戦0勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

10月21日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた19戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦2勝）。16頭立ての12番人気で大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚にキレが無く11着に終わった。

11月28日、中4週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた20戦目は、G3の全日本サラブレッドカップ（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（12戦2勝）。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では伸びあぐねて9着に敗れた。

5歳（2001年）

1月28日、中8週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は安田康彦騎手（2戦0勝）。16頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず11着に終わった。