カフジプリンス（2013年生、母ギンザフローラル）

カフジプリンス（2013年3月30日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋王子」。毛色は栗毛。種牡馬のハーツクライ（当時12歳）と交配したギンザフローラルが9歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年の阪神大賞典(G2)で2着に入った他、2017年の新潟記念(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、加藤守によって7,344万円で落札された。

矢作芳人厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

8月23日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は526kg。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では末脚が冴えず12着に敗れた。

9月12日、中2週で迎えた2戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

9月26日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったケイティブレイブに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

11月28日、中8週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた4戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい7着に敗れた。

12月5日、連闘で馬体重を前走から6kg絞って迎えた5戦目は、川須栄彦騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。7頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前のタフネスで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したビームオブホープを捕まえ切れず、1馬身差の2着となった。

12月20日、中1週で迎えた6戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く7着に敗れた。

3歳（2016年）

1月11日、中2週で迎えた7戦目は、3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず8着に敗れた。

1月23日、中1週で迎えた8戦目は、3歳未勝利（中京ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は川須栄彦騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず11着に敗れた。

2月27日、中4週で迎えた9戦目は、F.ヴェロン騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝2200m 晴/良）に出走。11頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

3月12日、中1週で迎えた10戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中京芝2200m 晴/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて16番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線に入ると、前で粘るコンフィアンサを鬼脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて待望の初白星を挙げた。

3月27日、中1週で迎えた11戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の大寒桜賞（中京芝2200m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず4着に敗れた。

4月23日、中3週で迎えた12戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の新緑賞（東京芝2300m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のラヴィエベールに1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

7月30日、約3か月半の休養明けで迎えた13戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の阿寒湖特別（札幌芝2600m 曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエアカーディナルに5馬身の差をつけて3勝目を奪取した。

9月4日、中4週で迎えた14戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの丹頂ステークス（札幌芝2600m 曇/良）に51kgの軽斤量で出走。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

9月25日、中2週で迎えた15戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

10月23日、中3週で迎えた16戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（3戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい8着に敗れた。

12月23日、中8週で迎えた17戦目は、3歳以上1600万下のグレイトフルステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（4戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のレイズアスピリットを半馬身振り切って4勝目を手に入れた。

4歳（2017年）

1月17日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

2月18日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5月6日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（5戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

5月28日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた21戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（6戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位には届かず7着に敗れた。

8月6日、中9週で迎えた22戦目は、中谷雄太騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 曇/良）に出走。13頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では今一つ伸び切れず5着に終わった。

9月3日、中3週で迎えた23戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中谷雄太騎手（1戦0勝）。17頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

9月24日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた24戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。17頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい13着に敗れた。

6歳（2019年）

2月10日、約17か月の休み明けで馬体重を前走から24kg戻して迎えた25戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では末脚がパッとせず10着に終わった。

2月23日、中1週で迎えた26戦目は、4歳以上1600万下の尼崎ステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。9頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月17日、中2週で迎えた27戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/稍重）に出走。鞍上は中谷雄太騎手（2戦0勝）。11頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、勝ったシャケトラに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

4月28日、中5週で迎えた28戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で中谷雄太騎手（3戦0勝）。13頭立ての9番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り7着に終わった。

8月3日、約3か月の休み明けで迎えた29戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、札幌日経オープン（札幌芝2600m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のハッピーグリンをクビ差振り切って久しぶりに勝ち星を挙げた。

2019年8月28日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。