ワイドトッキュウ（1990年生、母ロイヤルセーヌス）

ワイドトッキュウ（1990年4月14日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のスルーザドラゴン（当時8歳）と交配したロイヤルセーヌスが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡平取町、生産者は協栄組合。戦績は、中央平地19戦3勝2着2回、地方10戦2勝2着1回。主な勝ち鞍は1994年の三宮特別(900万下)。

経歴

デビュー前

吉永猛厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1993年）

4月24日、デビュー戦は小野次郎騎手を鞍上に据えて、4歳未出走（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は480kg。14頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着を確保した。

5月9日、中1週で迎えた2戦目は、4歳未出走（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で小野次郎騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のミナガワギャラントに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

5月29日、中2週で迎えた3戦目は、4歳500万下の桐花賞（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で小野次郎騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で大外16番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では全く伸びず6着に敗れた。

6月12日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた4戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の胡蝶蘭賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。8頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では伸びを欠き8着に終わった。

7月11日、中3週で迎えた5戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のサルビア賞（京都芝1600m 曇/良）に出走。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では逸出した伸び脚で猛進したが、アロートゥスズカに3/4馬身交わされて2着となった。

8月7日、中3週で迎えた6戦目は、4歳以上500万下の越路特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は小野次郎騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は垂れてしまい16着に敗れた。

9月4日、中3週で迎えた7戦目は、4歳以上500万下（小倉芝1700m 曇/稍重）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のエメラルドバンブーに2馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

10月10日、中4週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の保津峡特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（2戦1勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや遅いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい8着に敗れた。

10月30日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の清滝特別（京都芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で熊沢重文騎手（3戦1勝）。11頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい8着に敗れた。

12月5日、中4週で迎えた10戦目は、L.オサリバン騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’93ゴールデンサドルトロフィー（阪神芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走し、4着を確保した。

4歳（1994年）

5月1日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、5歳以上900万下のシドニートロフィー（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（4戦1勝）。14頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走し、3着を確保した。

5月22日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた12戦目は、5歳以上900万下の三宮特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（5戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヒノデドンに7馬身の差をつけて1番人気に応えた。

6月12日、中2週で迎えた13戦目は、水無月ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で熊沢重文騎手（6戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、些か速いペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は一杯になって13着に敗れた。

7月16日、中4週で迎えた14戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の西日本スポーツ杯（小倉芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。逃げる形となり、若干遅いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッとキレる脚で猛進したが、シーフリージアにクビ差交わされて2着に甘んじた。

8月27日、中5週で迎えた15戦目は、4歳以上900万下の西海賞（小倉芝1700m 雨/重）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（7戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では詰めが甘くなり、3着に終わった。

9月17日、中2週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた16戦目は、4歳以上900万下（中京芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後はバテてしまい12着に敗れた。

10月9日、中2週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた17戦目は、4歳以上900万下の蓬莱峡特別（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では末脚にキレが無く13着に敗れた。

5歳（1995年）

7月23日、約9か月半の休み明けで迎えた18戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の天草特別（小倉ダート1700m 曇/不良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、緩みのないペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚が止まってしまい9着に終わった。

7月29日、連闘で迎えた19戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の不知火特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（8戦2勝）。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。先手を取る形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい6着に敗れた。

6歳（1996年）

4月14日、約8か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた20戦目は、中島洋三騎手を鞍上に迎えて、大阿蘇賞（荒尾ダート2000m 雨/稍重）に出走。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。7着に敗れた。

5月4日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた21戦目は、大阿蘇賞（荒尾ダート1900m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で中島洋三騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。最後は、2着のダンディトップに4馬身の差をつけて久しぶりに美酒を浴びた。

6月2日、中3週で迎えた22戦目は、大阿蘇賞（荒尾ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で中島洋三騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。5着に敗れた。

7月7日、中4週で迎えた23戦目は、大阿蘇賞（荒尾ダート1500m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で中島洋三騎手（3戦1勝）。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。3着に終わった。

7月28日、中2週で迎えた24戦目は、大阿蘇賞（荒尾ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で中島洋三騎手（4戦1勝）。7頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。3着に終わった。

8月18日、中2週で迎えた25戦目は、大阿蘇賞（荒尾ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で中島洋三騎手（5戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、勝ったプリンセスブルーから7馬身差の2着に敗北した。

7歳（1997年）

3月9日、約7か月の休み明けで馬体重を前走から13kg増やして迎えた26戦目は、頼本盛行騎手を鞍上に迎えて、大阿蘇賞（荒尾ダート1900m 晴/良）に出走。9頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。9着に終わった。

3月23日、中1週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた27戦目は、田中隆仁騎手を鞍上に迎えて、弥生特別（荒尾ダート1900m 晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。9着に敗れた。

4月13日、中2週で迎えた28戦目は、一般A1（荒尾ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は中島洋三騎手（6戦1勝）。10頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。9着に終わった。

8月17日、約4か月の休養明けで迎えた29戦目は、北野真弘騎手を鞍上に迎えて、一般C3-2（高知ダート1400m 雨/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のキョウエイサポートに半馬身の差をつけて久方ぶりの実戦を物にした。