シンゲン（2003年生、母ニフティハート）

シンゲン（2003年2月20日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「武田信玄より（馬主が武田家の末裔なので）」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のホワイトマズル（当時13歳）と交配したニフティハートが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地29戦9勝2着1回。2010年のオールカマー(G2)に勝利した他、2009年のエプソムカップ(G3)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場されたが主取りとなった。

戸田博文厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2005年）

12月11日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中山芝2000m 曇/良）に出走。馬体重は476kg。15頭立ての5番人気で大外15番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では末脚が冴えず15着に敗れた。

3歳（2006年）

7月2日、約7か月の休養明けで迎えた2戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（函館芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、マイネルヴェステンにアタマ差交わされて2着となった。

7月22日、中2週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（函館芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を爆発させてすんなりと抜け出し、最後は2着のローリエビレッジに3馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

4歳（2007年）

2月4日、約6か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた4戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（東京芝2400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では強烈な末脚を炸裂させて難なく抜け出し、最後は2着のダイイチアトムに3馬身半の差をつけて久方ぶりの実戦を制した。

2月18日、中1週で迎えた5戦目は、4歳以上1000万下の甲斐駒特別（東京芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一気に末脚を伸ばして、最後は2着のセイングレンドに2馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

5月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた6戦目は、安藤光彰騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の晩春ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

10月21日、約5か月半の休養明けで迎えた7戦目は、3歳以上1000万下の北野特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は安藤勝己騎手（2戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は減速してしまい9着に敗れた。

11月4日、中1週で迎えた8戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の立冬特別（東京芝1800m 晴/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のケージーフジキセキをクビ差振り切って4勝目をつかんだ。

11月25日、中2週で迎えた9戦目は、3歳以上1600万下のウェルカムステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場を作れず10着に敗れた。

5歳（2008年）

10月26日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のテレビ静岡賞（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦1勝）。11頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に終いの脚を伸ばして、最後は2着のアブソリュートに1馬身1/4の差をつけて久方ぶりの実戦を物にした。

12月13日、中6週で迎えた11戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（中京芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（3戦2勝）。17頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

6歳（2009年）

2月7日、中7週で迎えた12戦目は、白富士ステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（4戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のフォルテベリーニに1馬身1/4の差をつけて6勝目を収める

5月9日、約3か月の休み明けで迎えた13戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（5戦3勝）。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では凄まじい末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のニホンピロレガーロに3馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号をつかんだ。

6月14日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた14戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（6戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のヒカルオオゾラに1馬身1/4の差をつけて3連勝で重賞2勝目を挙げた。

9月27日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg戻して迎えた15戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（7戦5勝）。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月1日、中4週で迎えた16戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で藤田伸二騎手（8戦5勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

7歳（2010年）

9月26日、約11か月の休み明けで迎えた17戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で藤田伸二騎手（9戦5勝）。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のドリームジャーニーをクビ差振り切って3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

10月31日、中4週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で藤田伸二騎手（10戦6勝）。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、6着に終わった。

11月28日、中3週で迎えた19戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で藤田伸二騎手（11戦6勝）。18頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。先手を奪い、リードを2馬身以上キープして、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず12着に終わった。

8歳（2011年）

6月26日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた20戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で藤田伸二騎手（12戦6勝）。16頭立ての13番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では見せ場を作れず12着に終わった。

10月9日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた21戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で藤田伸二騎手（13戦6勝）。11頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は力尽きて10着に敗れた。

10月30日、中2週で迎えた22戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。18頭立ての17番人気で15番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず11着に終わった。

9歳（2012年）

7月8日、約8か月半の休養明けで迎えた23戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で田辺裕信騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はバテてしまい14着に敗れた。

10歳（2013年）

1月5日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた24戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に終わった。

1月20日、中1週で迎えた25戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。12頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚にキレが無く8着に終わった。

2月24日、中4週で迎えた26戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦0勝）。15頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後はガス欠状態になり12着に終わった。

3月31日、中4週で迎えた27戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての15番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず8着に終わった。

11歳（2014年）

3月30日、約12か月の休養明けで迎えた28戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 小雨/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての15番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では見せ場を作れず15着に終わった。

5月11日、中5週で迎えた29戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で村田一誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では全く伸びず12着に終わった。