グラシアスワン（2000年生、母スタールビー）

グラシアスワン（2000年3月15日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「一番ありがとう（ありがとう（西）＋１）」。毛色は鹿毛。種牡馬のサンダーガルチ（当時8歳）と交配したスタールビーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）成隆牧場。戦績は、中央平地2戦0勝、地方13戦10勝2着2回。主な勝ち鞍は2004年の4歳。

経歴

デビュー前

2歳のとき、成隆牧場から「ひだかトレーニングセールサラブレッド2歳」に上場されたが主取りとなった。

栗田裕光厩舎（大井）へ入厩。

4歳（2004年）

1月10日、デビュー戦は坂井英光騎手を鞍上に据えて、4歳（大井ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は520kg。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のシェンロッサに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

1月23日、中1週で迎えた2戦目は、4歳（大井ダート1500m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井英光騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして、最後は2着のヒカルカリブスに1馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

2月17日、中3週で迎えた3戦目は、4歳（大井ダート1500m 内回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で坂井英光騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では稲妻のようなを披露したが、3着に終わった。

5月23日、約3か月の休養明けで迎えた4戦目は、一般C3一二（大井ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で坂井英光騎手（3戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では我慢強くタフに走り抜いたが、ゴリウォーグにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

6月4日、中1週で迎えた5戦目は、一般C3一二（大井ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で坂井英光騎手（4戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では渾身の力で末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のエリーズセレブレイを半馬身振り切って3勝目を掴み取った。

5歳（2005年）

2月3日、約8か月の休養明けで馬体重を前走から17kg増やして迎えた6戦目は、一般C3三四（大井ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で坂井英光騎手（5戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では驚異的な末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のクラシックテーストに3馬身の差をつけて久方ぶりの一戦を物にした。

3月9日、中4週で迎えた7戦目は、一般C3二三（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で坂井英光騎手（6戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のマルターズマックに2馬身半の差をつけて5勝目をマークした。

3月25日、中1週で迎えた8戦目は、一般C3一（大井ダート1600m 内回り晴/重）に出走。鞍上は8戦連続で坂井英光騎手（7戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて、最後は2着のアオイキャプテンに1馬身半の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

5月12日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、一般C2八（大井ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で坂井英光騎手（8戦6勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、しっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のエービーシーローズに2馬身半の差をつけて怒涛の5連勝を決めた。

5月26日、中1週で迎えた10戦目は、一般C2三四（大井ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で坂井英光騎手（9戦7勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではにじり寄るように前との差を詰めて、最後は2着のヒノモトフジをハナ差振り切って獅子奮迅の6連勝を決めた。

6歳（2006年）

4月28日、約11か月の休み明けで馬体重を前走から23kg減らして迎えた11戦目は、一般C2十1112（浦和ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は11戦連続で坂井英光騎手（10戦8勝）。8頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。他馬と併走しながらハナを切り、緩いペースで一団を先導。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では素晴らしい伸びを見せたが、リトルクラウドに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

5月25日、中3週で馬体重を前走から16kg戻して迎えた12戦目は、一般C2七八（大井ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は12戦連続で坂井英光騎手（11戦8勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のエービーシーローズをハナ差振り切って9勝目を奪取した。

6月4日、中0週で迎えた13戦目は、一般C2四五（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で坂井英光騎手（12戦9勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るモエレジェニュインを鮮やかな末脚でクビ差だけ差し切って10勝目を達成した。

12月3日、約6か月の休み明けで迎えた14戦目は、3歳以上1000万下（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で坂井英光騎手（13戦10勝）。16頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚がパッとせず11着に終わった。

12月24日、中2週で迎えた15戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のハッピーエンドカップ（中山ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は失速してしまい16着に終わった。