ウメノファイバー（1996年生、母ウメノローザ）

ウメノファイバー（1996年5月5日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1999年にJRA賞最優秀3歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサクラユタカオー（当時14歳）と交配したウメノローザが11歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は斉藤安行。戦績は、中央平地16戦4勝。1999年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利した他、1998年の京王杯3歳ステークス(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

相沢郁厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1998年）

7月12日、デビュー戦は山本康志騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は412kg。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

7月26日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（函館芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で山本康志騎手（1戦0勝）。8頭立ての5番人気で大外8番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では鬼脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のクリムゾンクローバに2馬身の差をつけて初白星を挙げた。

8月2日、連闘で迎えた3戦目は、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で山本康志騎手（2戦1勝）。16頭立ての15番人気で7番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

9月26日、中7週で迎えた4戦目は、2歳G3の札幌3歳ステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で山本康志騎手（3戦1勝）。14頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではいいところがなく7着に終わった。

11月14日、中6週で迎えた5戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、2歳G2の京王杯3歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。9頭立ての6番人気で大外9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のロサードを3/4馬身振り切って初の重賞タイトルを掴み取った。

12月6日、中2週で迎えた6戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい6着に終わった。

3歳（1999年）

2月21日、約2か月半の間隔を開けて迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では鬼脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のレッドチリペッパーをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月11日、中6週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦2勝）。18頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では天性の勝負根性でゴールまで力闘したが、6着に終わった。

5月30日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（3戦2勝）。18頭立ての7番人気で16番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のトゥザヴィクトリーをハナ差振り切って樫の女王の座を獲得した。

10月24日、約5か月の休み明けで馬体重を前走からさらに16kg増やして迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（4戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

11月28日、中4週で迎えた11戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（5戦3勝）。14頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では決め手に欠いて12着に終わった。

4歳（2000年）

5月14日、約5か月半の休養明けで迎えた12戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての12番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始13番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を発揮し、4着に入り込んだ。

6月4日、中2週で迎えた13戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では速い脚を使えず12着に敗れた。

10月15日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた14戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は減速してしまい11着に敗れた。

11月12日、中3週で迎えた15戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。17頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり12着に敗れた。

12月17日、中4週で迎えた16戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は佐藤哲三騎手（2戦0勝）。14頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず6着に終わった。