アスコリピチェーノ（2021年生、母アスコルティ）

アスコリピチェーノ（2021年2月24日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「イタリアの都市名」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のダイワメジャー（当時20歳）と交配したアスコルティが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2024年のNHKマイルカップ(G1)で2着に入った他、2023年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)に勝利するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

黒岩陽一厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2023年）

6月24日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1400m 曇/良）に出走。馬体重は464kg。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のレッドセニョールに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

8月27日、中8週で迎えた2戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の新潟2歳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線に入ると、前で粘るショウナンマヌエラを圧倒的な末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

12月10日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（1戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のステレンボッシュをクビ差振り切って2歳女王の座を手中に収めた。

3歳（2024年）

4月7日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で北村宏司騎手（2戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。直線ではものすごい伸び脚を見せたが、勝ったステレンボッシュにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

5月5日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったジャンタルマンタルにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

9月8日、約4か月の休養明けで迎えた6戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら55.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のタイムトゥヘヴンに1馬身1/4の差をつけて3つ目の重賞タイトルをゲットした。