ディメンシオン（2014年生、母ミスペンバリー）

ディメンシオン（2014年2月9日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「次元（仏）。父のような異次元の走りを願って」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時12歳）と交配したミスペンバリーが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は木村秀則。戦績は、中央平地9戦5勝2着2回。2019年の京成杯オータムハンデキャップ(ハンデG3)で2着に入った他、2020年の阪神牝馬ステークス(牝G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

広尾サラブレッド倶楽部にて総額4,800万円（2.4万×2000口）で一口馬主が募集された。

藤原英昭厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2017年）

3月11日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。馬体重は444kg。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では堅実な伸びを見せたが、伸びてきたスイーズドリームス決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

7月8日、約4か月の休み明けで迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、凄まじい末脚を爆発させて、最後は2着のマジョラムに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

9月16日、中9週で迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（阪神芝2000m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

10月29日、中5週で迎えた4戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下の柏崎特別（新潟芝1600m 外回り曇/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のピュアコンチェルトを3/4馬身振り切って勝利を手に入れた。

11月25日、中3週で迎えた5戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では決め手に欠いて11着に敗れた。

4歳（2018年）

4月21日、約5か月の休養明けで迎えた6戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したキラービューティにハナ差届かず2着に惜敗した。

7月7日、約2か月半の間隔を開けて迎えた7戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（中京芝1600m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のルナステラを半馬身振り切って3勝目を手にした。

8月11日、中4週で迎えた8戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の三面川特別（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のウラヌスチャームをハナ差振り切って4勝目をつかんだ。

10月20日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1600万下のトルマリンステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のブラックスビーチに1馬身3/4の差をつけてファンの高評価に応えた。

12月15日、中7週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は福永祐一騎手（6戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

5歳（2019年）

6月16日、約6か月の休み明けで迎えた11戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、米子ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚にキレが無く7着に敗れた。

8月11日、中7週で迎えた12戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（1戦0勝）。17頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出し、4着に入った。

9月8日、中3週で迎えた13戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、逃げるトロワゼトワルを差し切れず、3馬身半差の2着となった。

10月14日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で北村宏司騎手（1戦0勝）。15頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では決め手に欠いて6着に敗れた。

12月14日、中8週で迎えた15戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では脚が上がってしまい11着に敗れた。

6歳（2020年）

2月22日、中9週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1400m 外回り曇/重）に出走。17頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、6着に入り込んだ。

4月11日、中6週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた17戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松田大作騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切り、3着を確保した。

7月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた18戦目は、ハンデG3のCBC賞（阪神芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で松田大作騎手（2戦0勝）。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて11着に敗れた。

7月19日、中1週で迎えた19戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のトヨタ賞中京記念（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず9着に終わった。

8月30日、中5週で迎えた20戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 小雨/重）に出走。鞍上は松田大作騎手（3戦0勝）。16頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

2020年9月3日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。