トロワゼトワル（2015年生、母セコンドピアット）

トロワゼトワル（2015年2月28日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「三ツ星(仏)」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時7歳）と交配したセコンドピアットが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地9戦2勝2着3回。2020年の京成杯オータムハンデキャップ(ハンデG3)を連覇した他、2020年のヴィクトリアマイル(牝G1)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,800万円（70万×40口）で一口馬主が募集された。

安田隆行厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

7月2日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（中京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は458kg。15頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のレッドシャーロットをクビ差振り切って初白星を挙げた。

10月28日、約4か月の休み明けで迎えた2戦目は、牝馬限定2歳G3のアルテミスステークス（東京芝1600m 雨/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。15頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

3歳（2018年）

1月7日、中9週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳G3のフェアリーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

2月3日、中3週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが続かず、4着に終わった。

3月17日、中5週で迎えた5戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（阪神芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したエイシンデネブにハナ差届かず2着に甘んじた。

4月28日、中5週で迎えた6戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で追い上げたが、抜け出したイエローマリンバにアタマ差届かず2着に甘んじた。

7月28日、約3か月の休養明けで迎えた7戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（札幌芝1200m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のシュエットヌーベルに1馬身半の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

8月4日、連闘で迎えた8戦目は、3歳以上1000万下のHBC賞（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走したが、5着に終わった。

11月3日、約3か月の休み明けで迎えた9戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の河北新報杯（福島芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、抜け出したメイショウカリンにクビ差届かず2着に甘んじた。

4歳（2019年）

1月5日、中8週で迎えた10戦目は、4歳以上1000万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島克駿騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、4着に終わった。

3月10日、中8週で迎えた11戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の賢島特別（中京芝1400m 雨/稍重）に出走。17頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るメイショウモウコを目の覚めるような末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

4月14日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の春興ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したイレイションにクビ差届かず2着となった。

7月6日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの豊明ステークス（中京芝1400m 曇/稍重）に出走。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、息長く末脚を伸ばして、最後は2着のジョイフルに1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

9月8日、中8週で迎えた14戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の敢闘精神で渋太く粘り込んで、最後は2着のディメンシオンに3馬身半の差をつけて重賞初制覇を果たした。

12月14日、約3か月の休み明けで迎えた15戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（3戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が鈍り16着に敗れた。

5歳（2020年）

4月11日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた16戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は勢いを失って15着に敗れた。

5月17日、中4週で馬体重を前走から16kg絞って迎えた17戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。ハナを奪い、リードを2馬身以上保って、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では天授のガッツでゴールまで頑張り、4着を確保した。

7月19日、中8週で迎えた18戦目は、ハンデG3のトヨタ賞中京記念（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、ハイペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって17着に敗れた。

8月16日、中3週で迎えた19戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦0勝）。18頭立ての8番人気で大外18番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩やかなペースでレースを牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のガッツで最後まで敢闘したが、サトノアーサーに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

9月13日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（4戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るスマイルカナをハナ差だけ差し切って連覇達成

10月17日、中4週で迎えた21戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（5戦3勝）。8頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず4着に沈んだ。

12月19日、中8週で迎えた22戦目は、斎藤新騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。16頭立ての10番人気で大外16番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は力尽きて16着に終わった。

2020年12月25日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。